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並列記号処理プログラミング技術

従来のプログラミング技術は、逐次処理を前提とした記号処理技術や、処理の 単純性・定型性に依存した並列処理技術であった。これに対し第五世代技術は、 並列記号処理言語の高い機能、その効率的な大規模並列実装、その上のオペレー ティング・システムが提供する快適な開発環境を利用し、複雑で非定型な問題 を効率的に並列処理できる。

たとえば、プロジェクト内で開発された互いに通信し合うプロセスを並列論理 型言語で表現する技法は非常に汎用性が高く、PIMOS を始めとするほとんどの KL1 言語によるソフトウェア・システムで用いている。この技法をプログラム 言語として再構成した KL1 の上位言語 AYA も開発された。また、特定の問題 ではなくプロセス構造に着目した汎用性の高いさまざまな負荷分散技法を設計、 負荷分散ライブラリとして応用システムの開発者に提供した。このライブラリ を用いた負荷分散は、多くの応用システムの並列化の基礎となった。