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大規模並列記号処理向きソフトウェア環境

従来技術での並列処理ソフトウェア環境は、小規模な並列処理や定型的な並列 数値処理のためのソフトウェアの開発のみを対象としたものであった。これに 対し、第五世代プロジェクトで開発したオペレーティング・システム PIMOS は、徹底した分散管理と並列処理向きの開発ツール群の提供によって、大規模 並列ソフトウェア研究開発を快適に行なえるプログラミング環境を実現した。

PIMOS のプロファイラによる表示例

たとえば、PIMOS が提供するデバッガは、KL1 言語処理系の機能を利用した自動 的なデッドロックの検出や、任意のプログラム部分の実行の一時停止・再開、 別ウインドウを用いてのプロセス別のトレース、次第に生成されて行くデータ の監視などができる。同じくPIMOSが提供するプロファイラは、プログラム実 行中あるいは実行後に、どのような計算がいつ、どこで (どのプロセッサで) 行 なわれているのかをグラフィックに表示し、負荷分散状況の容易な把握を可能 にしている。