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1. 総論

 

1.2  調査の概要

 調査ワーキンググループで取り上げるべき人間主体の知的情報技術は、整理すると次の4つになろう。

1.2.1  調査方針

 本年度は、次の調査方針に基づき、昨年度に引き続き、調査を進める。

1.2.2  調査対象

 技術分野を次の3つの技術を軸として整理する。

 調査ワーキンググループでは主にこれらのミドルウェア層、および、ユーザインタフェース層を構成すると思われるソフトウェア技術、および関連する基礎技術に重点をおいて調査する。
 調査対象と考えられる研究分野について以下にリストアップする。これらの分野について、研究テーマの実現上の問題点、利点、社会的インパクト、研究開発投資額、期間などを分析する。
 また、5年から10年先における基礎技術の開発に注目し、現在、商品が出ている領域は除外し、将来における土台となる技術をリストアップしていく。

(1) ネットワーク上の処理を含むデータベース技術

(2) ネットワークを含めたコンピュータの新しい利用形態

(3) マルチモーダルインタフェース技術や関連する人工知能技術

(4) モバイルコンピューティングなどの新しいコンピュータ技術と利用

(5) 社会サービスおよびそれを構成するに必要な情報処理技術

(6) その他
 調査ワーキンググループでは、主にこれらのミドルウェア層、および、ユーザインタフェース層を構成すると思われるソフトウェア技術および関連する基礎技術に重点をおいて調査を行うこととした。また、5〜10年先における基礎技術の開発に注目し、現在、商品が出始めようとしている領域は除外し、将来の基盤技術あるいは新しい技術の萌芽となるような技術あるいは研究テーマをリストアップするように心がけた。
 上述したように、人工知能およびネットワークに関連する研究分野は拡大し、発展している。このような状況においては、わが国の研究開発力がすべての分野において卓越することは不可能と言っても過言ではないであろう。したがって、分野を選別し、選別した分野に人材費用という資源を集中化するという戦略が重要となる。調査ワーキンググループでは、そのような戦略をたてるための調査を主眼とする。

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