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現在の KLIC では2面の stop-and-copy 方式が採用
されているが,これは以下のような点で不利であると考
えられる.
- データの局所性.
KLIC でも,新たに生成されたデータほど頻繁に
アクセスがあると考えられる.しかし,現在のGCで
はコピー時に長寿命な古いデータと新しいデータ
とを区別しないでコピーしてしまうため,これらが混
在し,データの局所性を損なってしまう.
- 長寿命データの重複コピー.
KL1 の動作では,極めて長い時間中断し続ける
ゴールというのがしばしば見受けられる.また,そ
れ以外でも,GC2回以上経験したデータは比較
的長い間生き続けるという傾向がある.
しかし,現在のGC方式では,このような長寿命な
データを短寿命なデータと同じようにあつかうため,
何度も繰り返しコピーを行うことになっている.
これらのことから,さまざまなデータ構造を割り付けるヒ
ープ領域を、比較的長時間保持されているデータを格
納する領域 (旧世代領域) と,最近割り付けたデータを
格納する領域 (新世代領域) とに分割して管理を行う
世代GC方式 [4]がKLICには適していると考えられる.
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