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KLIC に適したGC方式.

現在の KLIC では2面の stop-and-copy 方式が採用 されているが,これは以下のような点で不利であると考 えられる.

  1. データの局所性.
    KLIC でも,新たに生成されたデータほど頻繁に アクセスがあると考えられる.しかし,現在のGCで はコピー時に長寿命な古いデータと新しいデータ とを区別しないでコピーしてしまうため,これらが混 在し,データの局所性を損なってしまう.
  2. 長寿命データの重複コピー.
    KL1 の動作では,極めて長い時間中断し続ける ゴールというのがしばしば見受けられる.また,そ れ以外でも,GC2回以上経験したデータは比較 的長い間生き続けるという傾向がある. しかし,現在のGC方式では,このような長寿命な データを短寿命なデータと同じようにあつかうため, 何度も繰り返しコピーを行うことになっている.

これらのことから,さまざまなデータ構造を割り付けるヒ ープ領域を、比較的長時間保持されているデータを格 納する領域 (旧世代領域) と,最近割り付けたデータを 格納する領域 (新世代領域) とに分割して管理を行う 世代GC方式 [4]がKLICには適していると考えられる.



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