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米国における最近のIT重点分野に関する調査

3.5 将来のビジョン

 一般社会の多くの人々は、何十億ドルも注ぎ込んで人間の遺伝子の最初のドラフトを完成させたヒトゲノム計画を、生物学者による月ロケット打ち上げであると思っている。もし革新的な技術(すなわち、自動化されたDNAシーケンサー)の助けがなかったら、この計画が発射台から飛び立つことは決してなかっただろうという事実を完全に理解している人は、(プロジェクトに参加したメンバーを除けば)ごくわずかしか存在しない。しかし、ポストゲノム時代におけるコンピューティングと情報技術の必要性は、現在では、非常によく認識されている。生物学者による宇宙船エンデバー号に向かってさらに前進するための次の一手は何だろうか。バイオテクノロジーと情報技術の結合は、どの領域で発展しようとしているのか。次に、ここで検討してみる価値がある2つの接点を示す。

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