(1)調査研究の背景と目的
わが国においてもようやく情報技術革命が本格化しようとしている。しかし、その中核となるソフトウェア技術、ソフトウェア産業に関して、わが国は全般的にアメリカに先行を許しているといわざるをえない。今後急速に拡大する情報経済の中で付加価値創造のより大きなセクターに関与していくためには、ソフトウェア技術、ソフトウェア産業の国際競争力を高めていく必要がある。
本調査は、このような問題意識に基づき、ソフトウェア技術を中心とする情報技術の開発領域を明確化し、わが国が注力すべき重点分野を検討することを目的としたものである。
(2)調査研究の流れ
調査研究は、図1.1に示すような流れにより、実施した。
まず、今後必要となる情報技術の発展方向を、社会・産業の将来像から検討し、今後の情報技術を規定する新しい領域構成の考え方と基軸を設定した。
次に、領域ごとの技術開発分野と開発すべき内容を明確にした。
最終的に、それらの結果を踏まえ、わが国がその領域の中でどの分野に取り組むべきかの考え方、指針を提示した。
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