目標1):先端ネットワーク技術の試験研究 目標2):次世代ネットワークのテストヘッド NGI研究チームの実施体制は、図表2.9に示す実施体制の下に行われる。NGI研究チームは、LSNワーキンググループの監督下で認められた計画の第一義的責任を負っている。
(6)NGIと次世代インターネット研究法:1997年〜
NGI(Next Generation Internet)は1996年10月に構想が発表された。そして、1997年2月に行われた大統領一般教書演説において、NGI構築の支援が表明され、98年度予算に計上された。98年度予算要求額は、CIC計画のLSN2.8億ドルのうち、1億ドルがNGIの予算であった。
NGIプロジェクトの目標としては、1)先端ネットワーク技術の試験研究、2)次世代ネットワークのテストベッド、3)革新的アプリケーション、の3つが掲げられた。1998年2月に発表されたNGI実行計画書(Implementation Plan)では、上記3点の目標を下記のように細分化している。
NGI研究チームの活動は、下記のように規定されている。
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また、NGI研究チームに参加している省庁は、DARPA、NIST、NASA、NSF、DODである。なお、HPCC及びITに係る大統領諮問委員会は、NGIも諮問委員会の対象とするため、HPCC、IT及びNGIに係る大統領諮問委員会と改名された。
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(Bluebook98を参考に作成)
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NGI研究チームが発足した約1年後、NGI研究法が成立した(1998年10月28日成立)。この法律はNGI研究のみを対象とした法律ではなく、失効したHPC法に若干の改訂を加え、NGI研究に関する規定を追加した、いわばHPC法のバージョンアップ版である。
NGIの2000年度予算は、下表のようにDARPAが1,000万ドル減で要求する以外は全て99年度と同額の要求であり、総計1億ドルである。
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DOD/DARPA
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42 |
50 |
40 |
NSF
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23 |
25 |
25 |
DOE
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− |
15 |
15 |
NASA
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10 |
10 |
10 |
NIST
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5 |
5 |
5 |
NLM/NIH
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5 |
5 |
5 |
合計
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NGI計画は5年計画であるが、現政権はNGI法でも規定しているように2000年度末(クリントン大統領の任期期限)までをコミットしている。その後はNITRD法が可決されれば2002年度まで延長される。
なお、NGIの監督は、大統領直属情報技術諮問委員会PITACが行うことになっており、1999年2月にIT2の最終報告を提出し終えた後から、1998年度のNGIプロジェクトの評価を始めている。