論文タイトル | 備考 |
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Interaction Nets | interaction netsの名を冠した論文, Principles of Programming Languages(POPL 90)において公開. ルールに課された3つの制約によってinteraction netsの魅力の一つである強い合流性が得られていること, (型付けによってローカルな正当性が/ルールが単純であることでグローバルな正当性が)保証されること, これらの制約を反映したプログラミング言語の構文が示されている. interaction netsに関して押さえておくべき内容が簡潔にまとまっているが, その分細部の説明は省かれている. |
Introduction to interaction nets | "Interaction Nets"から8年後の1998年に公開された, interaction nets開発者のY.Lafont氏自身によるイントロダクション. 例題の加算器, 乗算器の図がよりわかりやすくなっている. またproof netsやinteraction combinators(下の論文)などの関連研究についての紹介により多く紙面を割いているため, ここから各自興味のある論文へたどることができる. 型やルールの単純性については省略されているため, これだけを読むと疑問に思うかもしれない.上の論文と合わせて読むのがよいだろう. |
Interaction Combinators | Y.Lafont氏によるinteraction netsの研究の続編となっている. 1997年Information and Computationに掲載. interaction netsにはユニバーサルな相互作用システムが存在し, それがこのinteraction combinatorからなるシステムである. つまり, 相互作用ルール(interaction netsにおける書き換えルール)によって書かれた他の全てのプログラムはこのinteraction combinatorsからなるプログラムに変換することができる. この論文では例としてチューリングマシン, セルオートマトン, 単項算術演算を相互作用システムとして表現できることを示し, それから全ての相互作用システムがinteraction combinatorsからなるシステムに変換できることを証明付きで示している. |
An Implementation Model for Interaction Nets | 2014年, arXiv上に公開. interaction netsの実装は既に複数存在する. この論文では最適化のためにネットを解析する計算を提案して他の実装(INET, in^2, Light)との性能比較をしている. 実際にinteraction netsを動かして理解を深めるのに役立つだろう. |
例題 | 備考 |
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単項数え上げの加算・乗算 | 一番初めに触れるべき例題. シンプルでinteraction netsの動作の流れが追いやすい |