概要

MGTPは、有限領域の制約充足問題も容易に記述することができる。 実際、並列マシンのおかげもあって、有限代数における準群の存在問題において いくつかの未解決問題を解いてしまった。

MGTPのこの成果をきっかけとして、世界中で準群問題に対して さまざまなアプローチから研究が進められた。 その結果明らかになったことは、MGTPでは問題の記述は容易であるものの、 枝刈りを行うのに必要な情報が伝搬されず、 冗長な枝を大量に探索していたということである。 そこで我々は、MGTPに改良を加えた制約MGTP(CMGTP)を開発した。

CMGTPは、MGTPの入力節に負のアトムによる表現を許すことによって、 制約伝搬ルールを記述できるようにしたものである。 これと単位簡約化(unit simplification)ルールなどの適用により、 候補を削ることができる。 こうして、CMGTPは準群問題における冗長な枝の探索を極力減らした上、 さらに並列化によって極めて良い結果をおさめることができた。

準群問題に限らず、一般の制約充足問題もCMGTPで記述することができ、 制約伝搬に関する実験を行うことが可能である。



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