資料3.第五世代コンピュータプロジェクト研究開発の軌跡


第五世代コンピュータプロジェクトの、本委員会までの研究開発の軌跡がコンパクトにまとめられています。

【項目】

  1. プロジェクトの発足まで
  2. 第五世代コンピュータの前期計画('82年4月〜'85年3月)
  3. 第五世代コンピュータの中期計画('85年4月〜'89年3月)
  4. 第五世代コンピュータの後期計画('89年4月〜'93年3月)
  5. 国際交流の経緯

【概要】

「1.プロジェクトの発足まで」では、 当時の時代的な背景が説明され、ICOT発足までに行われた3年間の調査研究('79〜'81年度)に関しては、
  • 調査研究委員会の構成
  • 調査研究委員会のメンバー
  • 調査研究の主要な目標
が説明されています。また、当時議論された近未来の重要なコンピュータの候補が紹介され、そこから導かれた結論から、 第五世代コンピュータに関し、
  • 研究開発目標
  • 研究開発内容
  • 研究開発の技術的枠組み
  • 研究開発課題
等が示されています。最後に、1981年に行われた第1回第五世代コンピュータ国際会議と第五世代コンピュータプロジェクトの海外への インパクトが紹介されています。


「2.第五世代コンピュータの前期計画('82年4月〜'85年3月)」では、 ICOTの発足に関して、予算と研究員数等が紹介され、 前期の研究開発課題に関しては、図をもって示されています。次に、前期の研究開発のポイントが 「世界初の推論機能をハード化した逐次型推論システム(PSI)および論理型プログラミング言語で 書かれたオペレーティングシステムの開発に成功。」であることが示され、前期の主要な研究開発として、
  • 推論機能の実現手法の開発
  • 並列推論マシン/知識ベースマシンの要素技術開発
  • 基礎ソフトウェアの要素技術の開発
が説明されます。最後に、1984年に行われた第2回第五世代コンピュータ国際会議が紹介されています。


「3.第五世代コンピュータの中期計画('85年4月〜'89年3月)」では、 まず中期最初に行われた研究体制の拡充が紹介されて います。次に、中期の研究開発のポイントが「逐次型の推論技術から、いよいよ未踏分野の並列型の推論技術に挑戦。」 であることが示され、中期の主要な研究開発である、
  • 並列推論マシン/知識ベースマシンのサブシステム開発
  • 基礎ソフトウェアの主要なモジュール開発
が説明されます。最後に、1988年に行われた第3回第五世代コンピュータ国際会議が紹介されています。


「4.第五世代コンピュータの後期計画('89年4月〜'93年3月)」では、 最終成果開発のため、研究体制等の変更が行われたことが 紹介されています。次に、後期の研究開発のポイント:
  • 並列版の基礎ソフトウェアを本格的に開発。
  • 1000PE規模の並列推論マシンを試作完了し、並列版基礎ソフトウェアを稼動。
  • 知識処理の大きな問題を抱えた学際的分野への挑戦。
が示され、それに基づいて、後期の主要な研究開発として、
  • 並列推論マシンのトータルシステムの開発
  • 基礎ソフトウェアの主要なモジュール開発
が説明されています。最後に、1992年6月に予定されている第4回第五世代コンピュータ国際会議が紹介されています。


「5.国際交流の経緯」では、 第五世代コンピュータプロジェクトの国際交流に関する考え方が示され、前期、中期、後期における 具体的な国際交流に関する活動と実施先が紹介されています。