は、企業も学者も注目するが、それがなくなる
と 見向きもされなくなる 傾向があるからであ
る。 幸いにも、 第五世代コンピュータ・プロ
ジェクトは(財)新世代コンピュータ技術開発機
構の出身者が大学等で引き続き研究を行ってお
り、また海外でも同様な研究を行っている人間
が多数いる。それらの人々はインターネット等
を介し頻繁に研究成果を交換している。すなわ
ち、 研究所という物理的な場ではなく、 通信
ネットワークを通じて似たような効果のある仮
想研究所、いわゆる「バーチャル研究所」(注
30)の中で研究を継続している。このことは第
五世代コンピュータ・プロジェクトの研究成果
をさらに熟成するのに重要であろう。政府の政
策は、ほとんど新たな政策の構築に目を奪われ
がちであるが、このような研究開発プロジェク
トの実施後のフォローは、地味ではあるが、非
常に重要であると思われる。
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