(67)適応型電子装置診断実験システム
マ シ ン:Multi-PSI
環 境:PIMOS
言 語:KL1
ソース量:2.4 MB
文 書:なし
概要
経験的知識を学習する機能を持つ適応型の診断実験システムである。
特徴
- モデルベース診断
- 診断対象装置の構造、動作に関する知識を用いたモデルベース診断により、
専門家へのインタビュー等による診断知識ベースの作成が不要。
- 経験的知識の学習・利用による適応型診断
- 過去の故障事例から、診断対象装置を構成する各部品の故障確率分布を学
習する。これを診断に利用することにより、経験を積んだ専門家と同等の効率
的な診断が可能。
- 並列処理技術
- Multi-PSIを用いた並列処理により、高速名診断及び学習が可能。
機能
本システムは、学習機能によって過去の診断事例を基にして各部品の推定故障
確率を求める。この学習方式は、MDL基準に基づく確率帰納推論により行われ
る。この処理は、計算時間を要する複雑な計算のため、並列処理による高速化
が行われている。
次に、与えられた症状データと観測値を基に、被疑部品のリストを作成する。
この処理は、対象装置を複数の構成部品の集合としてモデル化し、各構成部品
の動作と部品間の接続関係を記述した論理的知識 (モデルベース) を利用して
行われる。動作と接続関係の知識は、一階述語論理で表現されており、論理型
言語であるKL1で記述されている。この計算は、対象装置が与えられた入力値
に対して、期待される出力値と異なる出力値を出す理由(故障候補集合)を求
める仮説推論方式により行われる。これらの処理も並列処理による高速化が図
られている。
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