(25)前向き推論システム:KORE/IE


	マ シ ン:UNIXマシン
	環  境:UNIX
	言  語:Quintus Prolog
	ソース量:113 KB
	文  書:マニュアル (日本語/英語)


概要

論理型言語上で高速なルール実行を可能にするルールプログラミングツールで ある。

目的

論理型言語に基づく伝統的な手法では、ルールベースの規模が大きくなると、 推論の高速性を維持することが非常に困難になる。本プログラムは、論理型言 語に基づく高速な推論システムの構築のための照合フィルタ機能の実験を行う ことを目的とする。ここでは、論理型言語に内在する特徴を効果的に適用する ことにより、コンパイルコードとして論理型言語に最適化されたLHSフィル タと呼ぶ照合フィルタを生成する。LHSフィルタは、論理型言語上に十分に 高速でありかつ実用的機能性を実現する前向き推論システムを構築することを 可能にする。

構成

本プログラムは、
  1. ルールコンパイラ
  2. 推論ステッパ(推論の実行(認識−行動サイクル)を制御する)
  3. ルールアクション記述のための関数ライブラリ
により構成される。

機能

標準的なProlog上でRETEアルゴリズム等のようなネットワークに基づく照合フィ ルタを効率的に実現することは困難である。KORE/IEでは、ネットワー ク構造に依存しない照合フィルタ(LHSフィルタ)を生成することにより推 論の高速化を実現する。LHSフィルタの実現において特筆すべきことは、L HSフィルタは、Prolog節により構成され、照合過程が特別な解釈機構を構築 することなく、Prologの基本的計算メカニズムにより効率的に実現されること である。また、LHSフィルタの枠組みは、KL1等の並列論理型言語を用い ることにより並列化が可能である。LHSフィルタを利用したKORE/IE は、ルールの記述力を制限することなしに推論の高速化を実現する。

参考文献

  1. Shintani,T.: A Fast Prolog-based Production System KORE/IE, Proc. of the Fifth International Conference and Symposium on Logic Programming,pp.26-41(1988).
  2. 新谷虎松:Prologにおけるプロダクション照合フィルタの高速化、情報処 理学会論文誌、Vol32,No.1,pp20-31(1991).

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