(4)並列マシンのOS:PIMOS


	マ シ ン:PIM, Multi-PSI
	環  境:SIMPOS
	言  語:KL1
	ソース量:5.5 MB
	文  書:日本語マニュアル  英語速習マニュアル


概要

並列推論マシンPIMの各モデルに共通するオペレーティング・システムであ る。

特徴

大規模並列計算機システムでは、従来のOSのような集中管理方式を用いると、 管理を担当するプロセサがシステム全体のボトルネックとなってしまう。PI MOSでは大規模並列処理計算機でも管理負荷の集中が起きにくい階層的 分散管理方式を徹底しており、現在利用可能なPIMの最大構成 (256プ ロセサ) においても管理オーバーヘッドがボトルネックにならないことが確認 されている。PIMOSは並列論理型言語KL1で全面的に記述され ており、PIMの各モデルへの移植を通じて高い移植性を実証してい る。

機能

細粒度並列処理言語であるKL1によるプログラムからの利用を円滑にするた め、ユーザとのインタフェースはKL1の基本機能であるデータフロー同 期を用いたものになっている。

通常のOSと同様の、物理的な入出力機器を仮想化・多重化して提供する入出 力資源管理機能は当然備えている。PIMOSでは、実行可能プログラム・コー ドなどのソフトウェア開発上必要な管理項目についても入出力機器と同様の考 え方で仮想化し、統一的に管理している。これらをサーバ・クライアント・ モデルに基づいて統一的に管理し、OSのカーネル部分を小さく保つと同 時に、サーバの追加による柔軟な機能拡張を容易にしている。

Telnetによる通常のリモート・ログイン機能に加え、逐次型推論ワーク ステーションPSIの機能を並列推論マシンと組み合わせてフルに活用できる 遠隔アクセス機能を備えている。

大規模細粒度並列処理に向いたソフトウェア開発サポート・ツール群 (強力な マクロ機能とプリプロセサ機能を持つコンパイラ、コンパイル済みコードを対 象とした実行時オーバーヘッドの小さいデバッギング・トレーサ、負荷分散状 況を含む実行プロファイルのグラフィックな可視化ツールなど) により、 快適なKL1言語のソフトウェア開発環境を提供している。また、データ の格納・探索・更新のための各種ユーティリティ群や、半自動的に動的な負荷 分散を行えるライブラリなど、並列ソフトウェアの基本的なビルディング・ ブロックを提供し、ソフトウェア開発を容易にしている。

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