(3)PSI−IIIのためのKL1疑似並列システム
マシン :PSI-III
環 境:SIMPOS
言 語:ESP, マイクロプログラム
ソース量:2.5 MB
文 書:なし
概要
逐次推論マシンPSI−III上で並列論理型言語KL1をファームウェアイ
ンタプリタにより高速に実行するシステムである。
特徴
並列論理型言語KL1のコーディング、初期デバッグ、単体テストを希少高価
な大規模並列計算機システムを用いて行うと、多大なる時間がかかり、全体開
発のボトルネックとなってしまう。逐次推論マシンPSI−III上のKL1
のための疑似並列システムを用いると、個々のワークステーションで単体テス
トレベルまでの開発を行うことができ、実際の大規模並列計算機では結合テス
ト、プロセッサ間の負荷バランスの調整から入ることができることから、大規
模な応用プログラム開発を効率よく行うことができる。
機能
PSI−IIIのオペレーティングシステムであるSIMPOSのプロセスが
各プロセッサに対応し、逐次論理型言語ESPで記述されたスケジューラによ
り、実行すべきプロセスを決定している。PSI−IIIのオペレーティング
システムも含めESPは、KL0処理系により実行される。従ってKL0とK
L1が同居するため、それぞれの命令が実行される時点にて両者を動的に入れ
替える機能を有している。
並列論理型言語であるKL1を高速に実行するため、処理系はすべてPSI−
IIIのマイクロプログラムにより記述されている。KL1処理系は、PSI
−IIIのハードウェアの特徴である、タグ付きアーキテクチュア、5段パイ
プラインなどを利用してKL1を高速に実行することができる。
また、ESPでかかれたトレーサや、メモリの探索機能などKL1プログラム
のデバッガを支援するための豊富な機能も備えており、ソフトウェア開発を容
易にしている。
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