スタート時の情熱をもってことに当たる

後期3年間は全力疾走

ICOT・研究所所長 / 渕 一博



FGCS’88国際会議直後の1989年4月から後期プロジェクトはスタート した。この年の6月1日、2日に開かれた成果報告会第7回「第五世代コンピュ ータに関するシンポジウム」は、ICOT研究所が設立されて7周年記念の日に 当たった。巷間、ニューロコンピュータやファジィコンピュータのブームが起こ る中で、第五世代コンピュータ研究の独自性を強調した講演であった。残された 後期3年間を、スタート時の情熱をもって全力疾走するとの決意を語ったもので もあった。

7年間の状況の変化

 このシンポジウムは毎年開催させていただいて おりまして、今回が7回目であります。だいたい 5月末とか6月ちょっと過ぎということで、今回 は6月1日、2日となっております。実はICOT の研究所が発足したのが6月1日でありまして、 例年ですとICOTの内部で研究所何周年という祝 いの行事をやり、そのなかで私も話をしています。 今年はまさにその二つが重なりまして、本日が7 周年記念になります。われわれにとってはそうい うことですが、皆さんには毎年多数参加していた だいてありがたく思っております。新しく参加 された方々もおられると思いますし、毎年参加さ れてこのプロジェクトの進行を引き続き見守って いただいている方々とか、いろいろな方がいらっ しゃると思います。全体としては年々さらに若い 人たちのほうに層が広がっているような印象を受 けており、これも非常にすばらしいことだと思っ て喜んでおります。

 現在後期というプロジェクトの最終段階が始ま りつつあります。形式的にいうと4月1日かもし れませんが、研究所の発足の日ということからす ると今日かもしれません。ちょうど7年経ったわ けですが、長いようで短いような、短いようで長 いような7年間であったと思います。世の中も この7年間に結構いろいろ変わっているように思 います。変わっていない部分もたくさんあります が、いろいろ変わっています。

 いちばん大きくは、技術の流れがいろいろなと ころで変わろうとする動きがあるように思います。 先ほど田中昭二先生のお話がありましたが、田中先生 は高温超電導体の実際の現象を世界でいち早く実 証された方です。そういう分野で連日新聞の一面 記事というような時期もありました。現在はそれ を受けてしっかりした基礎研究から展開されてい るわけです。

 もう少し遠くの分野ですと、ごく最近、これは 本当かどうかまだわからないということですが、 今度は逆に低温核融合などという騒ぎがあって、 どちらに転ぶにしても、エネルギー技術というな かなか変化しない分野でも、いろいろ話題が出て きています。

 このプロジェクトのごく近くでもいろいろな現 象があったわけでして、AIということが定着した のもこの7年の間であります。AIブームがあ りました。これがどうやら落ち着きを見せたころ、 この二、三年来はニューロブームだとか一部には ファジィブームだとか、そういう新しい展開もあ るように思います。現在あるコンピュータ技術の 流れのなかでもこの7年間というのは非常に大き くて、このプロジェクトが発足した時代は16ビッ トのパソコンもまだ定着する前であったわけです。 早くもというべきか、ようやくというべきかその 世界も16ビットから32ビットに動いています。ち ょっと振り返ってみますと、近くあるいはやや離 れたところでいろいろな動きがあったように思い ます。

ニューロとファジィ

 そのようなことを踏まえて考えてみたいわけで すが、将来の新しい技術という話題のなかでは、 いわゆるニューロコンピュータの話がいまや、少 なくともジャーナリステッィクに言うと最前線の ようでありまして、かつての最前線であった第五世 代的なものはいまや新進気鋭ではなくて、革新派 というより保守派のほうに分類されるような最近 です。このへんの問題に関して一つ考えておくべ きことは、コンピュータという言葉で何を指して いるのかということだと思います。

 コンピュータは、計算するものだということで あれば非常に幅が広い。いまの技術でいうと浮動 小数点の専用チップなどがあって、それ一つ取り 出してもコンピューティングをするわけですから コンピュータと言っていいのですが、われわれの 世界ではプロセッサと呼んでいるわけです。

 よくニューロコンピュータとかファジィコンピ ュータという言葉が使われていますが、その時に コンピュータとは何を指しているのだろうか。ニ ューロ的な演算もファジィ的な演算もコンピュー ティングであることには間違いない。しかし、わ れわれが普通コンピュータと言っているイメージ とはちょっと違って、むしろ先ほどいったプロセ ッサ、専用処理装置に近い。私はそういうものか という印象を持っています。やっておられる方の なかには、現在のコンピュータあるいは第五世代が 狙っているようなコンピュータの役割をカバーす る、あるいは置き換えるような意味あいで、ニュ ーロコンピュータとかファジィコンピュータとい う概念を拡張されている人もいるかと思いますが、 それほど単純ではないのではないか。

 ニューロネットはどういう特性のものかという と、将来はいろいろ可能性も広がるでしょうが、 パターンの非線形的な統計的判別の手法の一つで あると言っても、現在ニューロコンピューティン グの分野で研究されていることからあまり外れる ことはないと思います。パターン認識等によく使 われている統計的判別は、理論的には従来は本質 的には線形理論です。線形数学にのっとって統計 的判別ということを長らくやってきたわけです。 そこで非線形でより新しい展望が開けないかとい う問題があるわけです。

 非線形問題というのは解法が非常に難しいわけ で、アルゴリズミックに解くわけにはいかない。 いろいろなフィードバックをかけて逐次近似をし ていってパラメータを定める。非線形の問題をそ ういう方法で解こうとしている。それを学習とい うファンシーな言葉で呼んでいるわけですが、緩 和法の一種であるということです。さしあたり大 きな展開が期待される、あるいはそういうモデル が成功するかどうかという分野は、やはり画像と か音声等のパターン情報の分野です。この分野に ブレークスルーをもたらすかどうかというところ に、期待とポイントがあるものだと思います。

 ここの分野の重要性は昔から非常に大きく、ま た期待もあるわけです。何かのコマーシャルの使 用前、使用後というのをもじって、記号前、記号 後ということを昨年言ったと思います。世のなか のもやもやとした情報の集合のなかで、そのなか からパターンを整理して記号化する、すなわち記 号で表現する分野があります。それがパターン認 識の分野です。

 それから普通で言うコンピュータ、第五世代も含 めてそうですが、これは情報がすでに記号という かたちで表されてしまった後の情報処理分野を扱 っていると言っていい。そういう記号化するプロ セスと記号化された情報のプロセシングという二 大分野があり、それぞれ分業になっていると言え ると思います。

記号化された情報処理の世界

 夢を語って、ニューロネットは脳に非常に近い から、それ自体で記号計算、記号処理ができると いう立場もあると思います。しかし、これは研究 テーマとしておもしろいわけですが、それが技術 的に見えてくるのはかなり先だと思います。昔、バ イオコンピュータとかニューロコンピュータが、 コンピュータというかたちで出てくるのは、第五世 代的な時代ではなくて第九の時代であろうと申し 上げたことがありますが、そのように思っていい。

 いまのニューロネットのモデルで学習をさせて、 四則演算をするような回路ができたというニュー スは聞きませんし、かりにそれができたとしても 四則演算のためにいい方式とも言えない。むしろ パターン認識的なところのほうが可能性としては 大きいし、できればすばらしいことだということ です。

 そういう関連で整理すると、第五世代コンピュー タが狙っているのは記号化された情報処理という 分野で、これも小さくはないわけで非常に大きい。 ますます大きくなっています。そのなかでの中核 的な処理装置、ユニバーサル・チューリング・マ シン的な表現で言えば、ユニバーサルな記号処理 機構が、われわれがつい勝手にコンピュータと呼 んでいるものであります。現在のコンピュータも そういうカテゴリーのものであります。

 第五世代コンピュータとしてわれわれが狙ってい るのも、汎用記号処理機械というカテゴリーのなか のもので、そういう意味で現在のコンピュータに 代わる新しいタイプのものです。記号処理機械と いうのは、実は、論理機械と言い換えてよいもの ですが、そういう関連で並列とか推論というキー ワードが登場する。並列推論マシンというものを 考えているわけです。並列推論マシンも論理機械 であり、ユニバーサリティを持つということです。

 しかしながら先ほど言いましたように、それは 記号化された後の情報を扱うものであります。情 報処理の研究としては記号化の段階にも大きな研 究テーマがまだ残っている。記号化前のもやもや したパターンがどう記号化されるか、あるいはそ の境目はどの程度明確に切れているのか。その間 がかなりボケていて、そこにいろいろな問題があ る可能性がある。そういう問題は哲学的な議論と してではなくて、技術研究としての大きな研究課 題であります。

 典型的にはパターン認識的な問題ですが、そこ においても新しい動きが世の中としてはあって進 行している。

論理マシン側での技術体系の改定

 ファジィについても私は同じように考えていま す。ファジィ演算はなかなか有用性がある一つの 演算モデルだろうと思います。そのための演算を 行うチップだとか、それを組み合わせて使うシステ ムの研究、問題の整理は大きな研究分野で、一部 で非常に盛んになりつつある。汎用記号処理機械 としてファジィコンピュータが存在するかに関し ては、私の技術観からするとそういうものは実は 存在しない。しかしながらそれはそれで非常に重 要で、ただ単純にゼロイチ演算ということで問題 の解決過程まで律してしまうというやり方に対し ては、非常にいいアンチテーゼで大きな可能性を 秘めているものだと思います。

 情報とか情報処理ということにかかわる研究分 野全体としては、いろいろな分野があります。そ ういう分野とつなぐためにも、片方の記号処理マ シン、論理マシンの側でもその技術体系の改訂が 必要であろうというのがこのプロジェクトの趣旨 であるとも言えるわけです。そういう問題整理の 上でこのプロジェクトを展開しているわけです。

 よく言うことですが、未来の技術としてはいろ いろなアプローチで行われているものが、実際の ユーザに広く定着する時には全部融合されて使わ れるものだと思います。そのうちの一部がすべて を律するということはないわけで、汎用記号処理 マシンであるコンピュータも、それ単体では記号 化された情報しか扱えません。記号化する部分も 無理をすれば、ある種のプログラムとして記号化 できるということも言えますが、シミュレーショ ンにすぎないわけです。一方、ニューロモデルも21 世紀の後半になれば別でしょうが、それですべて を賄うものではないと思いますし、ファジィにつ いても同じことが言えると思います。

 7年前は先進的な研究としては第五世代が突出し ておりました。たまたま時期的に突出していたた めに、アンバランスがあったわけですが、この7 年間の間に世の中の研究開発の体制としてはバラ ンスがとれるようになってきた、むしろ正常な状 態に戻ってきたと言うべきではないかと思ってい ます。

 このプロジェクトをあと3年間進めていくわけ ですが、これがどういう段階かというと昨年の国 際会議で申し上げたとおりです。

 昨年の12月のはじめということで考えはほとん ど変わっておりません。このプロジェクトとして は並列推論のラインでの技術の基本を作るべく邁 進するんだということです。研究的にはいろいろ 大事なテーマがありますが、一つのプロジェクト としてはあれこれ盛り沢山になんでもやっている ふりをするよりは、ある重要な観点に絞ってプロ ジェクトを構成する。ほかのテーマの重要さがそ れによって損われることはないはずです。別のテ ーマはそれに沿った研究方法論というものがあっ て、それぞれに展開されるべきだというのが私の 持論であります。

マルチPSIシステムの意義

 このプロジェクトとしては並列推論というキー ワードに沿った展開をする。そうすることが研究 自体の成果にも結びつくわけで、何をやってもい いというようなことで研究がうまくいくとは思っ ていません。その時にキーワードの設定がまずけ れば成功の可能性の幅は非常に小さいわけで、す ぐにだめになる。それはそれでいいんですが、幸 いなことに並列推論というキーワードに関しては、 これまで7年間いろいろ研究を続けることができ たという実績、さらにそれが大きな土台になって 次のステップに進める段階になったということで、 適切であったと言ってよいのではないかと思いま す。

 昨年の国際会議の時にマルチPSIシステムを皆 さんにお見せしました。これはプロジェクト全体 で目標にしております並列推論マシン、すなわち 数百台から千台のPEを含んだような規模のモデ ルに至る一つのステップであります。細かくは後 で研究室のほうで説明があると思いますが、ハー ドができただけでなくて、その上でPIMOSとい うOSが乗ったとか、まだ例題的ですが、並列論 理プログラム言語によるプログラムが少しずつで もたまってきたことが非常に大きいと思います。 後期の一つの柱はハードウェアとしての並列推論 マシンですが、それとともに大事なのは、その上 でOSの展開であるとか並列論理プログラミング 言語やプログラミング方法論の確立です。その基 礎が中期までにできて、後期の3年で本格的な展 開ができると思っています。

 並列(論理)プログラミングに関してはいろいろ な議論がありました。並列プログラミングはほと んど不可能に近い、とても難しくてだめだとか、 一方では、ロジックには並列性がたくさん含まれ ているからいいんだとか、両極の議論が行われて きたわけです。そういう議論を観念的に戦わすの ではなくて、まずはマルチPSI程度でも、実際に プログラムを通して試してみる環境ができてきた ことは非常に大きいわけです。デモプログラムを 昨年急拠2、3カ月で作った連中に言わせますと、 本人たちが心配したよりうまくいったそうです。 その過程で思わぬ新発見がいろいろあったようで す。心配していたほど手がつかないということも ない。それからスラスラいって、新しいアイディ アは何もいらないということでもない。アイディ アは次々に生み出さなければいけないという体験 をやっているようであります。情報処理にも実験 的なアプローチが必要だとよく私が言っているこ とを実証してもらっているのではないかと思いま す。

ツール自体が成果であり、さらに研究が進む

 人間は体験からいろいろ新しいアイディアを生 み出すことが多いようです。これは別に日本人の 特性ではなくて、ちょっと大袈裟に言えば、西洋 人も含めて人間の特性であると思っています。例 外的に見える天才も歴史のなかにはいますが、何 十億人で10年に一人の天才を集めたプロジェクト は成り立たない。天才ではなくても創造的な仕事 はできるはずで、そのためには、ハードウェア的 なツールを含めた研究環境が大事です。またその ツール自体が成果でもあり、それによって研究が 進んでいくものであるというのが私の持論であり ます。幸いにしてICOT関連の皆さんの努力で、 そういうパターンが定着してきているのではない かと思います。

 マルチPSIとその上のPIMOSあるいはプログ ラミング言語というものが、ひな型的であります けれどもできてきていることで、このプロジェク トのなかの研究員にとって、並列プログラミング をこれから大きく展開する土俵ができたわけです。 それと同時に内部に限らず関連した研究をしてい るいろいろな皆さんにも、新しい体験のチャンス を提供できるようになりつつあると思います。

 プロジェクトとしては、先ほどの並列推論マシ ンならびにそのためのソフトウェアとプログラミン グ方法論の確立がありますが、それだけではなく て、それが目指す方向である知識処理であるとか 言語処理であるという研究はこれまでも続けてま いりましたし、これからも続けていくわけです。

 将来のそういう分野の土台としての並列推論マ シンを想定しているわけで、高いレベルでの問題 解決が、どの程度並列マシンになじむか、仮説的 に言うとむしろそのほうがより有効であるという ことを示したいわけです。これは仮説であり願望 ですが、そういう側面の研究的な意味での実証と いうものがあります。

 知識とか言語の分野は非常に根が深く、言語理 解というような場面を捉えてみても、そのプロ セスのモデル化というのはいろいろおもしろくか つ難しい問題であり続けております。いろいろな モデルが少しずつできてくる進化の過程であると 思います。千九百何十何年をもって言語理解モデ ル最終版完成ということにはならない。21世紀に 向けて次々に新しいモデルが研究されていくはず です。もちろん前のモデルがべースになって次の 段階に進化していくわけです。

 知識と言語というキーワードで呼びたい分野は これまでもやってきたものをさらに展開していく つもりであります。並列推論マシンの分野ももち ろんオープンエンディッドでありますが、節目の つけ方でいいますと、少し違うように思います。 節目がつきうるということで、両方組み合せてプ ロジェクトとして成り立ちうるのではないかと思 います。当初からそんな想定もしておりましたが、 だいたいその線で進んできておりまして、最終段 階の総合的な段階に入れると思っています。

スタート時の情熱でことに当たる

 技術的なことは研究室の人たちにお任せします から、最後に後期の始まりに当たってということ で申し上げたいと思います。

 これはどこかで申し上げたつもりでありますが、 10年プロジェクトで後期の段階になりますと、は て、このプロジェクトはうまくいったんだろうか、 いくんだろうか、どういうように始末をつけるん だろうかということが気になるのが人情かと思い ます。しかしながらこのプロジェクトが狙ってい る目標の高さと可能性を考えますと、このへんで こうまとめるとプロジェクトがうまくいったよう に見せられるというようなことを言う段階までき ているとは思いません。これからの3年間、先ほ どいったように中期までに開発した研究を土台に して、並列プログラミングであるとかその上での 言語知識モデルをもう一度しっかり展開し直さな いと、うまくいったかどうかもわからないわけで す。そのためには終わった後のことを考えるので はなくて、当事者であるわれわれはまさにこれが 新しいプロジェクトのスタートである、3年間は 短いようですが結構長い、3年間のプロジェクト のスタートにあるんだということで、スタート時 期の情熱をもってことに当たる。その3年間がし っかりした成果を生み出せば、その後その成果が 世のなかにどう広まっていくかは、ある程度おの ずから道が開けると思います。

 現在の段階で一応うまくいくという仮定をして、 という議論をしても、そこには非常に幅がありま す。極端に言うと失敗した場合から大成功した場 合ということで、いろいろな案を考えてもそれは 取り越し苦労であることが多いかと思います。ジ ャーナリスティックな意味ではこのプロジェクト がうまくいくかどうかはなかなか興味あるわけで、 成功してもおもしろいし失敗してもおもしろいと いう第三者的な立場もあると思います。そういう 立場からすると、終わったあとでどうなるのとい う質問にもなるわけですが、皆さんにお願いした いのは、ここしばらくは我慢していただいて、こ の3年間大いに頑張れ、どこまで進むか場合によ っては知恵も貸してやろうということでいろいろ ご協力をいただきたいということであります。

 人間はどうしても好奇心があります。終わった 後どうなるんだろうという好奇心を抑えるのはな かなか難しい。しかし本当を言うとまだ早く、3 年間の成果が見えてくるのは、全力疾走で今年、 来年と走った後ではないかと思います。本気の議 論はそういうものがあがった時にできるのではな いか。われわれとしてはこの3年間をこれから走 り出して、しっかり走ってその成果を将来皆さん に役に立てていただきたいと思っております。こ こに来ている皆さんにはそのプロセスに直接ある いは間接的にかかわっていただいているわけで、 今後とも、協力をいただきながらその道のりを歩 いていきたいと願っています。技術的展望ではな くて心情的なことを申し上げました。

 今日、明日と個別の研究テーマについては研究 室のほうから報告いたします。FGCSに引き続い て、今回はいろいろ場所等の関係で規模を少し小 さくしていますが、マルチPSIをはじめいくつか のデモもしております。それも完成イメージでは なくて研究発表を補う、研究発表とちょうどコン プリメンタリになっている研究成果発表の試みだ とご理解いただいて、両方ともじっくり検討して いただければ幸いでございます。

 ご清聴ありがとうございました。