先進的ソフトウェア資源拡充のための委託研究
平成9年度新規提案募集のご案内


(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)
先端情報技術研究所(AITEC)



[目次]
  1. はじめに
  2. 委託研究の目的
  3. 募集要項
    1. 応募資格
    2. 対象とする研究分野
    3. 募集件数
    4. 委託条件
    5. 研究代表者に守っていただきたい事項
    6. 支出可能期間
  4. 査読プロセス
  5. 提案書の提出
  6. 研究提案書
  7. 本件連絡先



1.はじめに

	(財)日本情報処理開発協会 (JIPDEC)の先端情報技術研究所 (AITEC)
は、(財)新世代コンピュータ技術開発機構 (ICOT)が中心となって1982年から
1992年まで実施した「第五世代コンピュータプロジェクト」、および1993年か
ら 1995年まで実施した「第五世代コンピュータ研究基盤化プロジェクト」を
通じて創造された第五世代技術の普及育成をその事業のひとつとして行なって
おります。

	その目的は、これら2つのプロジェクトの主要な成果であるソフトウェ
アを広く一般に公開し、さらにそれらに関連する新たなソフトウェアを作りだ
し、これらによって第五世代技術の中核であった並列記号処理技術および知識
処理技術をより一層発展させ、普及させることにあります。

	AITECでは、こうした目的の達成のため、ICOTの公開したICOTフリー
ソフトウェア (IFS)を引続き公開していくとともに、並列論理型言語の汎用機
上の処理系であるKLICの講習会、KLICプログラミング・コンテストなど、多く
の活動をしております。

	その一環としてAITECでは、IFSに代表される並列記号処理技術あるい
は知識処理技術を中核とするソフトウェアを作成いただく「委託研究」を(財)
機械システム振興協会のご協力を得て平成7年度より実施しております。

	AITECでは、この委託研究を平成10年度まで実施する予定でおります。
今回、平成9年度の委託研究の実施にあたり、「並列記号処理」、あるいは
「知識処理」を中核技術とするソフトウェアを作成する研究のご提案を募集致
します。

	本委託研究は、「並列記号処理技術」あるいは「知識処理技術」を中
核とする研究において、プロトタイプ・ソフトウェアを作成いただくことを狙
いとしておりますので、いかなる形でのソフトウェア作成をも伴わない研究に
関しては、支援の対象とはしておりません。作成いただくソフトウェアは、研
究段階にあることを考慮して、必ずしも高い完成度を要求するものではありま
せんが、将来、公開されることを前提に、ドキュメントなどの整備をしていた
だくようお願い致します。

	このようなソフトウェアを短期間に作成することの難しさを考慮し、
1年計画のみならず、2年計画のご提案もお寄せください。ただし、2年計画
であっても1年目の終りに中間報告をしていただき、当初目標の達成が困難で
あったり、あるいはより魅力的な提案があった場合には打ち切らせていただく
こともあるかと思います。

	この趣旨にご賛同いただき本委託研究にご応募いただく場合には、以
降の「募集要項」に沿ってご提案頂けますようお願い致します。

本研究支援プログラムのご応募に際しましては、以下にあります研究提案要領
に沿って研究提案書をご作成いただき、指定の期日までにご送付ください。お
寄せいただきましたご提案は、査読を経て、審査委員会によって採否を決定さ
せていただきます。


2.委託研究の目的

この委託研究の目的は以下の通りです。

(1)	今後の情報処理技術における中核技術のひとつとなるであろう並列記
	号処理技術、あるいは知識処理技術を、ソフトウェア作成という実証
	的な研究方法を通じて促進すること。

(2)	作成していただいたソフトウェアを公開することにより、並列記号処
	理技術、あるいは知識処理技術分野の研究者に対して、研究上のアイ
	デアをソフトウェアという形で提供し、これらの分野の研究をより一
	層促進すること。

(3)	これらの分野のツールとなりうるソフトウェアを公開することで、こ
	れらの分野の研究をより一層促進すること。

3.募集要項

	本委託研究に応募される方は、以下のそれぞれの項目をよくお読みい
だだき、その要領に沿って提案書をご提出ください。

	研究提案書の提出期限は

			     6月9日(月)

です。


3.1 応募資格

	応募資格は特に問いません。国籍および居住する地域も問いません。

	ただし、ご提案の研究が採用された場合、当研究所と契約を結び、責
任をもってその研究を実施し、成果を納めていただけることが必要です。

3.2 対象とする研究分野

	委託研究に応募していただける研究の分野は、「並列記号処理技術」、
あるいは「知識処理技術」を中核技術とする研究分野であることが必要です。
ただし、並列記号処理あるいは知識処理技術を応用した、実験的応用システム
のご提案を特に歓迎します。

3.3 募集件数

今年度におきましては、

	・1年計画の研究提案:15件程度
	・2年計画の研究提案:5件程度

採用の予定で募集致します。

3.4 委託条件

(1)	研究委託にあたっては、平成9年度はプロジェクト1件につき、およそ
	150万円程度の委託費をお支払します。

(2)	委託費のお支払方法、および成果ソフトウェアの扱いに関しましては、
	別途ご連絡させて頂きます。

(3)	研究開発計画が2年にわたるものについても、初年度末にはプロトタ
	イプソフトウェアの中間成果、および成果報告書等の提出をしていた
	だきます。

(4)	成果ソフトウェアについては、著作権者を受託者の指定する作成者と
	して、 ICOTフリーソフトウェアと同様の条件で公開させていただき
	ます。なお、ICOTフリーソフトウェアの公開条件については、

       http://www.icot.or.jp/AITEC/IFS/list/using-IFS-J.html

	をご覧下さい。

3.5 研究代表者に守っていただきたい事項

(1)	研究代表者は、平成9年11月下旬から12月中旬にかけての時期に、当
	財団に中間成果を報告することとします。日本語の場合には1000文字
	程度、英語の場合には250語程度で、研究開発の目的、その方法、中
	間成果、および今後の予定等を記述したものを電子メールでお送りい
	ただきます。

(2)	研究代表者は、平成10年2月下旬頃までに当財団に成果報告書、およ
	び(中間成果を含む)成果ソフトウェアを提出していただき、ソフトウェ
	アを公開します。成果報告書は日本語、英語を問わず、分量はA4で30
	枚程度で、電子メールにてお送りいただきます。また、ソフトウェア
	に関しては、 READMEなどの文書ファイルと、そのソフトウェアの動
	作環境等を記したファイル等を一緒に提出していただきます。なお、
	成果報告書の版権は、当財団および(財)機械システム振興協会に提供
	することとし、ソフトウェアの権利は研究代表者の指定する方に残す
	ものとします。

(3)	研究代表者は平成10年2月下旬ないし3月初旬開催予定の委託研究成果
	報告会に参加し、デモンストレーションを伴う研究開発の成果発表を
	していただきます。

(4)	研究代表者は、この成果報告会の議論を受け、改良等の必要がある場
	合には、平成10年3月中旬頃までに成果ソフトウェアを提出いただき
	ます。

(5)	研究代表者は、研究委託金の支出計画書を提出し、また、委託金使用
	法ガイドにそって支出することとします。なお、本件につきましては、
	別途お知らせいたします。

(6)	研究代表者は、研究委託金の支出帳簿および証拠書類(写し)を整え保
	管することとし、平成10年3月末までに当財団に提出いただきます。

(7)	その他、当財団から要請のあった場合は、研究開発の進捗状況その他
	について報告するものとします。

3.6 支出可能期間

	提案の審査結果の通知を受け、研究開発を実施される場合には、それ
に関わる経費として平成9年6月1日に遡っての計上を認める方針です。したがっ
て、支出可能時期は、6月1日から3月末となります。

4.査読プロセス

	お送りいただいた提案書の審査にあたっては、複数の外部査読者の方
に査読を依頼します。この査読結果を元に審査委員会を開催し、採否の決定を
します。

	採否の決定は、

			  平成9年7月1日 (火)

までに電子メールでお知らせする予定です。なお、採否に関わらず、査読者か
らのコメントはお送りします。

査読にあたっては、以下を含む観点から提案書の評価を行ないます。

(1)研究の発展への寄与

	o ご提案の研究は、並列記号処理、あるいは知識処理いずれかへの関
	  連のあるものであることが要求されます。ただし、双方に関連のあ
	  る研究のご提案は、どちらか一方のみに関連するようなご提案より
	  もより高く評価されることになります。

	o ご提案の研究によって並列記号処理、あるいは知識処理いずれかの
	  分野の研究を発展させることができるものであることが要求されま
	  す。

(2)作成予定のソフトウェアについて

	o ご提案の研究によって作成される予定のソフトウェアのインパクト
	  の大きさという観点から、そのソフトウェアが対象とするユーザが
	  多いことが望まれます。

	o 作成予定のソフトウェアの機能等がユーザにとって魅力的であるこ
	  とも要求されます。

(3)研究開発計画について

	o ご提案の研究によって作成される予定のソフトウェアが、所定の期
	  間内での研究開発が可能であることが要求されます。

	o ご提案の研究体制がソフトウェアの作成に対して妥当であることも
	  要求されます。


5.提案書の提出

本委託研究の趣旨にご賛同いただき、研究の提案をいただける場合
添付の研究提案書にご記入の上、

			  平成9年6月9日 (月)

までに、
	* 相場亮 (aiba@icot.or.jp)
	* 茂呂知明 (moro@icot.or.jp)

               の2人へ、電子メールでお送りください。

6.研究提案書

	提案書にご記入いただく項目は下記の通りです。提案書は、本文の末
尾に添付してあります。その提案書に、下記要領にてご記入のうえ、お申し込
みください。

(1)研究代表者
	ご提案の研究開発を実際に行なわれる方の氏名・連絡先などをお書き
	下さい。

(2)契約者
	研究委託費の扱い等で、当財団との契約を結ばれる方が研究代表者の
	方以外の方が望ましいようなことがありましたら、当財団との契約窓
	口としてどなたか、ご指名ください。

(3)研究テーマ名
	できるだけ具体的なテーマ名を、研究の背景や目的、内容などと共に、
	1年計画としての応募か、2年計画としての応募か明記してください。

(4)研究体制/研究方法/スケジュール
	研究を実際に実施される際の研究代表者および研究協力者の方々の氏
	名・所属・電子メールアドレスと、研究の方法、および線表をお書き
	下さい。

(5)ソフトウェア成果
	作成されるソフトウェアの名称、機能、役割、特徴、構成、など、作
	成される予定のソフトウェアのアピールする点をお書き下さい。特に、
	「ソフトウェアの利用形態」は、「利用されうるソフトウェアをお作
	りいただく」という、本委託研究の趣旨を表す項目となりますので、
	利用者の立場からお書きください。

(6)研究委託費の算出根拠
	研究委託費は今年度はおよそ150万円程度を予定しております。必要
	とされる委託費の費目ごとの金額と算出根拠をお書き下さい。

提案書は、

			    平成9年6月9日 (月)
				   
までに

(財)先端情報技術研究所第五世代普及振興部

	* 相場亮 (aiba@icot.or.jp)
	* 茂呂知明 (moro@icot.or.jp)

の2人へ、電子メールでお送りください。

-----------------------------------------------------------------------

			      研究提案書

                                                   平成9年6月  日


(1)提案者

	・所在地:

	・組織名:

	・役職:

	・氏名:

	・連絡先
		住所
		TEL
		FAX
		e-mail

	・不在時の連絡先
		住所
		TEL
		FAX
		e-mail

(2)予定される研究テーマ名

(1) 研究テーマ名:

(2) 研究期間:(1年計画か2年計画か)

(3) 研究の背景(A4で半ページ程度)

(4) 研究の目的(A4で半ページ程度)

(5) 研究の内容(A4で1−2ページ程度)


(3)研究体制/研究方法/スケジュール

(1) 研究体制

+−−−−−+−−+−−+−−−−−−−−−+
|     |氏名|所属|電子メールアドレス|
+−−−−−+−−+−−+−−−−−−−−−+
|研究代表者|  |  |         |
+−−−−−+−−+−−+−−−−−−−−−+
|研究協力者|  |  |         |
+−−−−−+−−+−−+−−−−−−−−−+

% 研究協力者については、必要な人数分だけ、行を追加してください。

(2) 研究の方法

(3) 調査研究のスケジュール(線表): 2年計画の場合には、その2年のスケジュール


(4)想定されるソフトウェア成果

(1) 作成されるソフトウェア名称

(2) そのソフトウェアの機能/役割/特徴 (A4半ページ以上)

(3) ソフトウェアの構成/構造 (A4半ページ程度)
	・ソフトウェアがどのような構成になるのか

	・今回作る部分が大きなシステムの一部であるような場合は、どのよ
	  うな部分であるのか

	・既存のソフトウェアに機能を付け加えるような場合には、どのよう
	  なソフトウェアにどういった機能を付け加えるのか

(4) もし、IFSとの関連があれば、どのソフトウェアと関連があるのか

(5) 使用予定言語および動作環境/必要とされるソフトウェア・パッケージ/
    ポータビリティなど

(6) ソフトウェアの予想サイズ(新規作成分の行数)

(7)ソフトウェアの利用形態 (A4半ページ以上)
	・このソフトウェアがとういった形で利用されるのか
	・利用者へのセールスポイント

(8) 2年計画の場合には、今年度末の仕上がり状況
% 1年計画の場合には、この項目は必要ありません。

(9) 添付予定資料
	・ソフトウェア仕様書、ユーザマニュアル等

上記、(1)から(7)までのそれぞれの項目に対しては、ソフトウェアのアピール
したい点を強調してください。

(5)研究委託費の算出内訳

+−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−+
|費目   |  金額  |  算出根拠  |
+−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−+
|人件費  |      |        |
+−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−+
|旅費   |      |        |
+−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−+
|資料購入費|      |        |
+−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−+
|消耗品費 |      |        |
+−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−+
|諸経費  |      |        |
+−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−+

以上
-----------------------------------------------------------------------



7.本件連絡先

	〒105 東京都港区芝2-3-3 芝東京海上ビルデイング2階
	 	財団法人 日本情報処理開発協会
			  先端情報技術研究所
			  第五世代普及振興部
			電話: 03-3456-3191 FAX: 03-34455-4877

	主任研究員	相場 亮 aiba@icot.or.jp
	専任調査役	茂呂知明 moro@icot.or.jp