本年度の研究では、現在稼働しているklint (Mode Analyzer for KL1 Programs)のモード解析機能を発展させることによって、KL1のための静的デバッ グ環境を構築することを主眼とした。
モード体系の重要な応用の一つに、モードづけできない、つまりモード制約が 矛盾するプログラムについて、その理由を解析して呈示する機能がある。昨年 度は、全体として矛盾している制約集合の中から、矛盾する極小の部分集合を 効率よく見つけ出すアルゴリズムを開発し、それに基づき、矛盾する制約を課 したプログラム中の記号(または記号出現)を提示する方式を提案した。本年度 は、その実装および方式詳細化を進めてきた。特に、
また、制約に基づく静的解析の応用の研究として、分散処理系における通信最 適化の基礎研究も行なった。