平成7年度 委託研究ソフトウェアの中間報告

(11) 異種分散協調問題解決系 Helios の協調作業への応用の研究

研究代表者:横田 一正 助教授
      京都大学 大学院 工学研究科 情報工学専攻


[中間報告]

1)研究進捗状況
計算機援用協調作業 (CSCW) への Helios の応用として、遠隔教育およびその 基盤としての分散協調ハイパーメディアの調査と分析を行なっている。教材や 質問回答の FAQ はデータベースシステムまたはハイパーメディアシステムに 格納されており、本質的に異種分散となるが、それらに個人情報を付加したデー タベースを考え、拡張されたビュー機能の実現を目指している。

2)現在までの主な成果
教材と質問回答データベースを使った遠隔教育システムを Helios 上で使用す るためには、その応用の要件と Helios のカプセル記述言語や環境記述言語の 能力と比較しなければならない。そのために教材と質問回答データベースの要 件を洗い出しと、分散ハイパーメディアの基本機能の仕様を検討している。こ れまでに得られた知見としては、個人情報を付加する拡張ビュー機能自体にも Helios が有効であること、および環境中のすべてのエージェントが共有すべ き属性情報が必要であること、などである。さらに問合せ機能としては、 Quixote の利用を考えているが、不十分な機能を他エージェントに要求する機 構を検討している。

3)今後の研究概要
さらに遠隔教育システムでの要件を明確にし、 Helios のカプセル記述言語と環境記述言語の新しい仕様とシステム全体の改 善案をまとめ、Helios 上の遠隔教育システムのプロトタイピングを行なう予 定である。

4)今年度目標成果(イメージ)
今年度は、遠隔教育システムの要求仕様を反映した Helios の二つの言語の新 しい仕様をまとめる予定である。



www-admin@icot.or.jp