システムの概要 文法及び辞書の規模は次のとおりである。 形態素解析文法及び構文解析文法についてはICOT第6研究室の佐野が開発し た文法を利用した。概念体系についてはEDRの概念体系に準拠した。 結果 実験の結果、32台のプロセッサを使用したときに約13倍の速度向上率を実現 できた。 台数効果 デモ内容 1.自動的並列協調の実演 2.主語と目的語の意味関係が動的に決まることの実演 3.形態素解析、構文解析の並列協調処理の実演 4.意味処理を加えた並列協調処理の実演 5.台数効果を見る 文脈構造抽出実験システム 概要 自然言語理解の基礎となる文脈構造を解析するために、文章の修辞的/論理的 構造を解析する文脈構造抽出実験システム。 文章の大局的な構成を示す修辞表現による文脈構造への制約や、接続詞などの 接続表現に基づく構造の選好性などを解析規則として定式化し、これらの規則に 基づいて構造を解析する。 特徴 ●文脈構造記述形式 文および文のまとまりの間の、修辞的、論理的な関係を表す24種類の接続 関係によって、文脈構造を記述 ●セグメンテーション処理 大局的な文のまとまりを明示する修辞的表現と、その表現によって規定され る文脈構造に対する制約を、セグメンテーション規則として収集し、整理、 評価 ●構造選好規則による構造解析 論議の展開を定式化した構造選好規則として整備し、局所的な構造の絞り込 みに利用 テキスト例 宮城音弥著「眠りについて」第二章「眠りの量と深さ」 1:どのくらい眠ったか、それを眠りの量といいます。2:眠りの量は、眠りの長 さと眠りの深さをかけたもので表します。3:したがって、短い時間でも、深 く眠れば、眠りの量は多くなります。4:眠りの長さは、年令によって大きな違 いがあります。5:生まれたばかりの赤んぼうは、ほとんど一日じゅう眠ってい ます。6:五才ぐらいの子どもは十二時間ぐらい、小学生で十時間ぐらい、二 十才ぐらいの青年で八時間ぐらいです。7:このことは、眠りが、人間の発育 と深い関係があることを示しています。8:眠りの深さを測るのに、以前は、 眠っている人にある刺激をあたえ、目が覚めるまで、その刺激を強くしてい くという方法が行われていました。9:今では、眠っている人の脳波や目の動 き、筋肉の様子などを調べる方法が採られています。10:このような方法を 採ると、眠りの深さが増したり減ったりする様子がよく分かります。11:その 結果、次のようなことが分かってきました。12:眠ってから間もなく、深い眠 りが訪れます。13:それから、だんだん浅い眠りになり、眠り始めてから九十 分ぐらいすると、また深い眠りに入ります。14:深い眠りと浅い眠りを一晩に 四、五回繰り返し、八時間ぐらいたつと目が覚めるのです。 文脈構造 文脈構造解析1 文脈構造解析2