3.階層制約の並列評価 制約階層 1.制約に様々な強さを導入 2.生成型の問題において重要な働きを持つ 特徴 階層制約を、GDCCのブロック機構を用いて並列に評価する。 1.まずブロック機構を用いて、どのようにして階層糊約を評価するかを示し、 2.次いでマルチPSI上での並列実行による効率向上を示す。 システム構成 デモンストレーション:変速機の設計 まず2つの噛み合う歯車の細み合わせによって決定される3軸間の間隔の和を 与え、変速比を求める。ここで、それぞれの歯車の標準部品は、離散値をとる標 準半径を持つものとする。そして、各歯車の半径を、出来るだけ標準部品を利用 できるように決定する。 設計過程の例 固い制約(変速比と軸間距離): ratio()=1 ratio()=2 ratio()=4 ratio()=8 + =10 柔らかい制約(標準部品の利用): 標準部品の歯車の半径を1,2,3,4とする。 並列効果 4.ボロノイ図 ボロノイ図 平面上の点の有限集合Sのボロノイ図とは、それぞれSの点をひとつづつ含む ようなその平面の分割で、各領域は他のどのSの点よりもその領域内に含まれる Sの点の方が近いように決定される。 特徴 このボロノイ図のプログラムは、制約論理プログラミングの高水準さと、柔軟 性を示すものである。 1)ボロノイ図の定義を比較的そのまま記述したものである。 2)計算の複雑さは、点の数をNとしたとき・平均0(N)である。 3)距離の定義の変更が容易である。 デモンストレーション 1)与えられた点についてボロノイ図を構築する。 2)ボロノイ図の距離の定義を変更する。 結果 立論テキスト生成実験システムDulcinea 概要 第五世代コンピュータの自然言語インタフェースにおいて、自然な文章の生成 のための要素技術を確立するために、並列推論マシン上に実験システムを試作し、 その上で文章生成の実験、評価を行っている。本実験システムは、システムの持 つ信念内容に基づき、与えられたゴールの正当性を主張する日本語の文章(立論テ キスト)を生成する。 特徴 1.信念内容は、事実、規則、事態に対するシステムの判断からなり、信念デー タベースを変えることにより、様々な立論ドメインにおいて立論を行うこと ができる。 2.直接の論拠だけでなく、実例や予想される反論への批判など、説得力のある 立論に必須な要素を加えた文章を生成することができる。 3.立論戦略や、文章構造の評価基準を変えながら文章生成の実験を進めること により、「自然な」文章のための客観的な評価基準を研究する。 立論テキスト生成 人問によって書かれた立論文章は、著者の観点に基づいて判断や態度を表明す るよう、適切に構造化されている。一方、コンピュータで一貫した文章を生成す ることは困難である。従って、コンピュータによって高品質な立論テキストを生 成しようとすると、一貫性や適切な構造のプラニングが必要になる。我々の研究 の目的は、一貫性のとれた文章の生成や明確な観点の表明のための立論戦略の追 及を行なうことにある。 文章生成のメカニズム システムの観点は立論ゴールを与えることにより設定される。Dulcineaは自 分の持つ信念に従って、与えられた立論ゴールを正当化する立論テキストを生成 する。立論テキストは、直接の論拠の他に、予想される反論への批判、それらに 対する実例からなる。信念内容は、事実、規則、事態に対するシステムの判断の 三種類からなる。信念の例を以下に示す。 規則:change[obj2=bus-route,loc=L]→decrease[obj2=passenger,loc=L] 事実:introduce[obj=one-way-system,1oc=Midosuji]。 判断:ng[abo1ish[obj=bus]]. システムに与える立論ゴールは、以下の表に示す三種類の様相表現から選ぶ。 ここでAはある事態を表している。もしg(A)がシステムの判断に含まれている ならば、システムはAが良いことだと信じている。 Du1cineaは立論の意味内容を立論グラフとして表現する。以下の図は「逆行 レーンを実施すべきである」という主張を表す立論グラフである。逆行レーンと は、一方通行道路においてバスに限って逆行を認める特別なレーンのことである。 更に、言語的なテキスト構造に関する立論の戦略が立論グラフに対して適用さ れ、抽象的な文章構造であるFTS(Functional Text Structure)が作られる。 FTSは意味内容だけでなくテキスト構造も表している。 次にDulcineaは、文の順序と接続表現の情報をFTSに加えることにより様々 な文の順序と接続表現を持つ文章構造を生成し、その後に言語的な知識に基づく