テキスト例

宮城音弥著「眠りについて」第二章「眠りの量と深さ」

1:どのくらい眠ったか、それを眠りの量といいます。2:眠りの量は眠り の長さ眠りの深さをかけたもので表します。3:したがって、短 い時間でも、深く眠れば、眠りの量は多くなります。4:眠りの長さは、年令に よって大きな違いがあります。5:生まれたばかりの赤んぼうは、ほとんど一日じゅう 眠っています。6:五才ぐらいの子どもは十二時間ぐらい、小学生で十時間ぐらい、二 十才ぐらいの青年で八時間ぐらいです。7:このことは、眠りが、人間の発育と深い関 係があることを示しています。8:眠りの深さを測るのに、以前は、眠 っている人にある刺激をあたえ、目が覚めるまで、その刺激を強くしていくという方 法が行われていました。9:今では、眠っている人の脳波や目の動き、筋肉の様 子などを調べる方法が採られています。10:このような方法を採ると、眠りの深さが増 したり減ったりする様子がよく分かります。11:その結果、次のようなことが 分かってきました。12:眠ってから間もなく、深い眠りが訪れます。13:それから、だ んだん浅い眠りになり、眠り始めてから九十分ぐらいすると、また深い眠りに入りま す。14:深い眠りと浅い眠りを一晩に四、五回繰り返し、八時間ぐらいたつと目が覚め るのです。
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図 2: 例文の文脈構造
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