をいくつかの要素DBMSに置くことができる。現在の実装では、この複製
  はサーバDBMSの大域情報でのみ使われる。
  要素DBMS内では、非正規関係は、主記憶か二次記憶あるいはその両方に
  置かれる。主記憶のみに存在する非正規関係は、一時関係である。擬似主記
  憶関係は、主記憶と二次記憶の両方に存在し、更新が二次記憶に反映される
  ことが保証される。

問合せ処理

  問合せ処理のために原始コマンドとKQLの二種類のコマンドがある。原始
  コマンドは、非正規関係に対する基本操作のみに限定されるが、効率的であ
  る。KQLは、拡張関係代数に基づく問合せ言語であり、構文的にはKL1に
  似せている。問合せ時に、新たな演算を定義し使うことができる。
  KQLの問合せは、拡張関係代数のたやの中問言語の部分問合せに変換され、
  対応する要素DBMSに送られる。原始コマンドの問合せは、直接対応する
  要素DBMSに送られる。これらの問合せは、関係する要素DBMS間の分散
  トランザクションとして処理され、二相コミットプロトコルで制御される。

並列処理

  Kappa-Pの並列処理には、要素DBMS問のクラスタ間並列処理と要素
  DBMS内のクラスタ内並列処理がある。クラスタ間並列処理は、大きな処
  理能力が利用できるが、通信オーバヘッドが増加する。大量のデータを扱う
  DBMSではその判断が重要である。
  一方、クラスタ内並列処理は、大量のデータを扱うDBMSに向いている。
  Kappa-Pではそれを要素DBMSの内部処理に使っている。たとえば、タプ
  ルのストリームや、集合演算、主記憶インデックス操作などがある。


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