第2章 米国の研究開発動向

 

2.1 はじめに

 米国における高度コンピューティング関連(ペタフロップス(Petaflops)を含む)研究開発の主体は、CIC委員会(Committee on Computing,Information, and Communications)にあり、特にHECC (High End Computing and Conpetation) WGが主導している。ここで策定されるプログラムは、省庁連携プログラムであり、法律で規定されたHPCC(High Performance Computing, and Communications)プログラムが進展したものである。現在のCICプログラムは、HPCCがテラフロップス(Teraflops)コンピューティングの実現をめざしたのに引き続き、その3桁上のペタフロップスコンピューティングを視野に置いている。

 ペタフロップスコンピューティングについては、長期的視点を持ち、20年を実現期間とする研究開発検討が1991年よりペタフロップスイニシアティブによって検討されてきたが、最近、ついに国家目標として浮上し、計画が加速してきている。

 テラフロップスコンピューティングに関して、CICプログラムでは、アプリケーション、もしくはシステムソフトウェア研究に重点を移しており、ハードウェア開発は、むしろDOE(Department Of Energy)のミッションプログラムとしてのASCI(Accelerated Strategic Computing Initiative)が実行されている。

 ASCIは、1995年より10年で$1Bを支出するプログラムであるが、2004年までに100Tflopsを実現するPathForwardプロジェクトが実行されている。2004年以降のASCI計画は明確ではないが、2010年、Petaflopsをねらうという動きも出ている。

 本章では、WWW、国際会議、外部委託調査等で得られた情報に基づき、ペタフロップスコンピューティングを念頭に置いて、研究開発関連米国政府組織、予算、研究テーマなど、米国のハイエンドコンピューティング動向について調査した結果を記述する。

 

2.2 米国政府関連の高度コンピューティング研究開発組織

2.2.1 米国の研究開発関連政府組織とプログラムの概略

 米国政府の研究開発投資額は、全分野で$70B、IT(Information Technology)分野では$2.7Bで、民間からのそれぞれの投資額 $182B、$22.5Bを考慮すると全体の28%、11%をそれぞれ占めることになる。この占有率は、政府投資関連研究開発テーマが、アイデア発掘から調達としての商品開発支援までを網羅し、かつ挑戦的なテーマに投資されていることを考慮すると、決して低いものではなく、むしろ研究開発の最先端を支える重要な役割を担っていると考えるべきであろう。

 このような、研究開発への投資を戦略的に行う組織構造としくみを図2.1に示す。大統領の強力な政策イニシアティブがまず存在し、その政策立案・実行の効率を向上させるため、組織の壁をなくすことを考慮した形態となっている。

 

図2.1 米国の研究開発関連政府組織としくみ

 

 図2.1で、大統領府における科学技術政策局(OSTP)は、科学・技術の領域での大統領への専門的アドバイスを行い、かつ国家科学技術委員会(NSTC)を通じて省庁間の調整の支援をする。科学技術に関する大統領諮問委員会(PCAST)は、OSTPのトップと非政府組織(企業、大学)からの委員19名(委員長 John Young)で構成されており、産業界と大学からのアドバイスを大統領とNSTCへ与える。行政管理予算局(OMB)は、財務省と独立しており、予算の作成、各省庁の予算監督、効果評価、議会との折衝を行う。NSTCは、大統領を座長とし、副大統領、科学技術関連の省庁の長など政府高官で構成されるVirtual Agencyで、科学技術政策の戦略的な方向性の決定や、予算の提案を行う。また、図2.1に示すような、各科学的分野毎に9つの委員会を設立し、その座長は、省庁の高級官僚が務める。

 NSTCで策定された政策は、省庁が単独もしくは連携して実行する各種プログラムや、中小企業庁(SBA)などのVirtual Agencyのミッションとして具現化され、実行される。例としては、

複数省庁実施

CIC(Computing, Information, and Communications)プログラム
:CIC委員会所管(情報通信)
NDR(Natural Disaster Reduction)プログラム
:Environment and Natural Resources委員会所管(環境安全)
ATP(Advanced Technology Program)
:NIST(標準・技術院)所管(企業化に向けた研究開発支援)
SBIR(Small Business Innovation Research Program)
:SBA(中小企業庁)所管(中小企業支援)

単独省庁実施

DUAP(Dual Use Applications Program) :DOD(国防総省)所管(民生技術の軍事転用)
ASCI(Accelerated Strategic Computing Initiative)
:DOE(エネルギ省)所管(核兵器備蓄・開発)
ITS(Intelligent Transportation Systems):DOT(運輸省)所管(次世代輸送システム)

などがあげられる。

 

2.2.2 CIC委員会
(Committee on Computing, Information, and Communications)

(1) 組織

 米国の高度コンピューティング領域でのリーダーシップを確保する政策実行が議会から要求されており、 High Performance Computing Act (Public Law 102-194、1991)が成立している。この法律に基づいてHPCC(High Performance Computing and Communications)イニシアティブが設立されたが、1997年度、 CIC委員会に改組された。

CIC委員会の下には技術政策小委員会、アプリケーション委員会、CIC研究開発小委員会(CIC R&D Subcommitee)がある。アプリケーション委員会は、26の省庁の代表が集まり、パイロットプロジェクトなどを通し、共通に使用できるアプリケーション開発推進を行う委員会である。

 CICプログラム策定・実行の中心となるCIC研究開発小委員会は次の5つのワーキンググループ(WG)を有し、政策決定に必要な技術プログラムや予算の立案を行っている。

[1] High End Computing and Computation WG (HECC)
[2] Large Scale Networking WG (LSN)
[3] High Confidence Systems WG (HCS)
[4] Human Centered Systems WG (HuCS)
[5] Education, Training, and Human Resources WG (ETHR)

 

図2.2 CIC委員会組織図

 

(2) 予算

 上記5つの研究開発WGテーマに割り振られた予算を表2.1に示す。

 

表2.1 CICプログラム 研究予算 ($M)

年度 HECC LSN HCS HuCS ETHR 合計
1997年 444.6 252.7 30.0 240.4 40.8 1,008.5
1998年 463.2 288.3 33.2 281.3 38.7 1,103.7

 

 予算割当てが大きなプログラムは、HECC、LSN、HuCSであり、高度コンピューティング、ネットワーク、人間との関わりについての研究開発に重点投資していることがわかる。

 

(3) 組織変更

 1997年度設立時から若干の組織変更が行われている。連邦ネットワーク委員会は廃止され、技術政策小委員会が設立された。また、高度コンピューティング、通信、情報技術及び次世代インターネットに関する諮問委員会(Advisory Committee on High Performance Computing and Communications, Information Technology, and the Next Generation Internet)が設立されている。これは、1997年2月、クリントン大統領の指令により設立された。機能としては科学技術政策局(OSTP)を通じ、国家科学技術会議(NSTC)へ上記領域技術での助言や情報を与えるためのものである。また、本諮問委員会は、次の領域での問題を独自に検証し、提言する。

[1] HPCCプログラムの実行経過
[2] 次世代インターネット(NGI)イニシアティブの計画立案と実行の経過
[3] HPCC プログラムの改善の必要性
[4] HPCC サブプログラム間のバランス
[5] HPCCとそのアプリケーション分野での米国優位確保に貢献する研究開発かどうか
[6] その他

 先に述べたとおり、大統領への助言機関としてPCASTがあるが、本諮問委員会は上記の領域に特化されたものであり、より専門的、具体的な議論が行われていると考えられる。本委員会の会合は1997年2月より1998年3月まで4回開催されており(第1回(1997年2月)、第2回(1997年6月)、第3回(1997年12月),第4回(1998年3月))、その中でCIC委員会の幹部がCICプログラムについての方針、状況説明などを行っている。その内容開示状況は、説明OHP等がWWWにて公開されており、極めてオープンである。

 委員会の構成メンバーは、以下に示す座長2名、委員23名で、コンピュータ、ネットワーク、コンテンツの最前線に立つ企業、大学から人選している。

座長: Ken Kennedy (Rice University)
Bill Joy (Sun Microsystems)
委員: Eric A. Benhamou (3Com Corporation)
Vinton Cerf(MCI Communications)
Ching-Chih Chen (Simmons College)
David Cooper(Lawrence Livermore National Laboratory)
Steven D. Dorfman(Hughes Electronics Corporation)
David W. Dorman (PointCast、前CEO of Pacific Bell)
Robert Ewald (Silicon Graphics, Inc.)
David J. Farber(University of Pennsylvania)
Sherrilynne S. Fuller(University of Washington)
Hector Garcia-Molina(Stanford University)
Susan Graham(University of California, Berkeley)
James N. Gray(Microsoft's Bay Area Research Center)
W. Daniel Hillis
 (Walt Disney Imagineering, Research and Development, Inc.)
John P. Miller(Montana State University)
David C. Nagel(AT&T Labs.)
Raj Reddy (Carnegie Mellon University)
Edward H. Shortliffe(Stanford University )
Larry Smarr(University of Illinois)
Joe F. Thompson(Mississippi State University)
Leslie Vadasz(Intel Corporation)
Andrew J. Viterbi(QUALCOMM)
Steven J. Wallach
 (Hewlett-Packard Company's Convex Technology Center)
Irving Wladawsky-Berger(IBM Corporation)

 

2.2.3 HECC(High End Computing and Computation)プログラム部分領域

2.2.3.1 研究方針

 HECCの研究開発領域は、最先端のブレークスルーを実現する、量子・生物・光コンピューティングの概念の探索に加え、それを可能とする革新的なソフトウェア・ハードウェアを開発することであるとされている。ここでは、物理的、化学的、生物学的モデリングと複雑な系におけるそれらのプロセスのシミュレーションを行うアルゴリズムの研究など、情報技術が中心となる科学技術アプリケーションの研究が重要視される。

 このようなハイエンドの要求を満たす高度コンピューティング能力を満たすウルトラコンピュータを開発し、かつそれを商用部品(Commodity Component)で実現することによって、開発結果を速やかに一般市場に浸透させ、米国のリーダーシップを確保することが、研究理念である(図2.3)。

 

図2.3 HECC研究理念
http://www.ccic.gov/talks/smith-9Dec97/slide19.html

 

 HECC推進事項として、具体的に次の4項目があげられている。

 

(1)システムソフトウェア技術

 政府、産業、学術の広範な領域にわたり、テラフロップスレベルのシステムの使いやすさ、有効性を大きく改善する。

 特に、分散、スケーラブルなシステムのための並列ソフトウェアツール、OS、プログラム開発環境、性能モニタリングに焦点を当てており、革新的な言語とそのコンパイラ、デバッガ、性能モニタ、スケーラブルOSとI/O、プログラム開発環境、科学計算の可視化、データ管理を開発プロダクトとしている。大規模データ管理を行うために、エクサバイトストレージから大規模高速メモリへの転送技術が必要とされている。

 

(2)未来世代のコンピューティングの先端的研究

 ペタフロップスレベルのコンピューティングとエクサバイトレベルの大規模ストレージに必要な研究・技術開発を行う。

 まず、共有メモリプログラミングモデルにおいて、マルチスレッド、キャッシュアルゴリズムなどによりメモリレイテンシを克服すると考えられている。研究開発はこれらの技術を支援するソフトウェア、アプリケーション、アーキテクチャ、コンポーネント技術に注力している。また、数百プロセッサで構成されるSMPシステムから数万プロセッサで構成されるシステムへのソフトウェア移植技術も研究対象である。

 コンポーネントとしては低温、高温超伝導デバイス(例えばRSFQ)がSiデバイスとともにロジック、メモリ構成要素として考えられている。プログラマブルな材料による不均一なコンピューティングという問題に対し、技術的、アルゴリズム的、アーキテクチャ的確立が研究されている。WDM(Wavelength Division Multiplexing)によるオンチップ、オフチップ間の光学的相互接続やホログラフィックメモリによる大規模ストレージも期待されている。ナノテクノロジによるロジックデバイスやDNAなどの巨大分子への情報蓄積を可能とする生物学的材料の開発など基礎研究も行われる。

 

(3)実存のアプリケーションへの技術確立

 HECC技術は省庁での使用が最初に行われ、ついで、HPC施設を必要とする計算科学の領域でより進んだ使用がなされる。キーアプリケーションが完全に実行できる事を保証するインフラを整える。

 高度計算科学とキーアプリケーションを完全に動かせるアルゴリズムの開発を行い、また省庁が使用するアプリケーションに焦点を当てる。多くのCIC関連省庁はその責務を果たすための科学的アプリケーション開発プロジェクトを支援しているが、大規模計算や大容量データの操作が必要とされている。それらのプロジェクトは、天文学、気象の世界モデル、短期天気予報、蛋白質合成、量子色力学に至る広い領域に及んでいる。計算機科学のアルゴリズム研究は、巨大スパースマトリックス解法、検索・ソート・パターンマッチングなどに必要である。将来にわたり、ハイエンド計算システムで、膨大な並行処理、フォールトトレランス、レイテンシ隠蔽のアルゴリズム研究が必要とされている。

 

(4)ハイエンドコンピューティングの研究インフラ整備

 研究のためのコンピュータ環境、すなわち大規模試験システム、高性能コンピュータおよび大規模ネットワークの全体能力を向上させる。このため、均整の取れた大規模最先端ハイエンドコンピューティングインフラの整備を促進する。

最先端のコンピューティング環境整備を計画・実行し、かつ維持していくことにより、計算研究環境、大規模試験基盤、高性能ネットワークの全ての能力をひきだす。CICが支援するセンタは、計算処理能力とネットワーク帯域幅をバランスさせた向上を行い、提供する。ここで確立した設備は、大規模計算を必要とする領域の研究を続けていく上で重要な役割を果たす。

 

2.2.3.2 HECC研究予算

 HECCの研究テーマは、1996年度から1997年度の間でHPCCイニシアティブがCIC委員会に改組した時点で再編された。1996年度時点でHPCS(High Performance Computing Systems)、ASTA(Advanced Software Technology and Algorithms)と分類されていた研究テーマの大部分は、HECCに所属することになった。1996年度から1998年度における予算の変遷を次表に示す。1996年度から1997年度にかけては、改組によりトータルとしては減少しており、スリム化したと考えられる。しかしながら、1998年度要求では増加しており、この分野の研究の重要性が強く主張されていると思われる。

 

表2.2 HECC関連予算の年度変遷 ($M)

1996年度 1997年度 1998年度
HPCS 146.7
ASTA 371.0
HECC 445.0 HECC 462.4

 

 HECC関連研究は、NSF、DOE、NASA、DARPA、NSA、NIH、EPA、NOAA、NISTの9省庁・機関でなされており、1998年度予算では、表2.3のように配分されている。ここでは、$10Mを超える予算を獲得している研究分野を同時に掲載する。

 

表2.3 1998年度省庁別HECC予算 ( )内は1997年度

省庁予算計 ($M) $10Mをこえる研究分野 予算($M)

NSF

132.9 (129.17)

Supercomputer Centers 53.17 (57.73)
Computing Systems 51.02 (45.95)
Applications 28.71 (25.49)

DOE

90.80 (93.29)

ACTS Research 90.80 (93.29)
National Energy Research Scientific Computing Center 26.50 (29.76)
HPC Resource Providers 16.56 (15.63)

NASA

90.10 (87.20)

Grand Challenge Support 48.60 (56.75)
System Software 17.00 (7.56)
Testbeds 24.50 (15.39)

DARPA

84.80 (75.05)

System Environments 84.80 (75.05)
Scalable Systems and Software 35.20 (27.17)
Microsystems 15.90 (14.29)
Embeddable Systems 15.00
Defence Technology Integration and Infrastructure (14.00)
NSA 26.42(25.93) Supercomputing Research 24.20 (23.43)
NIH 23.74 (23.40) なし
EPA 5.38 (6.58) なし
NOAA 4.30(6.30) なし
NIST 3.99( 5.79) なし

NSF :National Science Foundation
DOE :Department of Energy
NASA :National Aeronautics and Space Administration
DARPA:Defense Advanced Research Projects Agency
NSA :National Security Agency
NIH :National Institute of Health
EPA :Environment Protection Agency
NOAA :National Oceanic and Atmospheric Administration
NIST :National Institute of Standards and Technology

 

2.2.3.3 研究プロジェクトの例

 HECCにおける研究プロジェクト例として、1998年度版 Blue Bookにトピックスとして掲載されたものを、1997年度版 Implementation Planを参照し、各省庁毎、各項目毎に分類した概略を紹介する (付属資料3に、より詳しい内容を掲載している)。

 

(1) NSF (全米科学財団)

(a) Supercomputer Centers

PACI (Partnerships for Advanced Computational Infrastructure)
NSFのスーパーコンピュータセンタを中心に、通常の計算能力の1桁〜2桁上の
ハイエンドシステムを有する2ヶ所のサイトとの共同研究。
[1] NPACI (National Partnership for Advanced Computational Infrastructure)
California大学San Diego校 (UCSD) が中心。大規模データ解析。
[2] NCSA (National Computational Science Alliance)
Illinois大学 Urbana-Champaign (UIUC)中心。可視化コンピューティング技術。

(b) Computing Systems

将来を見通したコンピューティングシステムのハードウェアについての研究。
ペタフロップス関連の研究テーマが、入っている可能性が高い。

(c) Applications

高度コンピューティングの必要性のアピール。
[1] 体積レンダリング技術 (Purdue大学)
[2] 非線形電子輸送研究 (ナノデバイス関連研究)
[3] Macromolecular Structure (UCSD Computational Center)

(2) DOE (エネルギ省)

(a) ACTS (Advanced Computational Testing and Simulation)

[1] Scientific Template Library プロジェクト
(国立エネルギ研究計算科学センタと Argonne、 Lawrence Berkeley、
Los Alamos、Oak Ridgeの4国立研究所)
[2] ASCI Academic Strategic Alliance

(b) National Energy Research Scientific Computing Center

ここでは、関連が深いと思われるGrand Challenge関連トピックスも含める。
[1] 軽原子核研究 (多体の原子核相互作用に関する知識と核子の振る舞いの予言)
[2] 数値トカマク乱流プロジェクト(NTTP)
(核融合炉の性能を最適化シミュレーション)
[3] 最適設計技術 (感度解析、 Argonne 国立研究所)
[4] MDHの表面反応性 (りんご酸脱水素酵素(MDH)の反応機構解析)
[5] 分子動力学 (クラスタの最適構造探索)

(c) HPC Resource Providers

Grand Challengeへの最先端計算機リソース(Intel Paragon、IBM SP2、Cray T3E)
や、異機種からなるコンピューティング環境の提供

(3) NASA (航空宇宙局)

(a) Grand Challenge Support

[1] 計算航空科学プロジェクト (高速度問題、先端亜音速技術、回転翼航空機)
[2] 地球と宇宙の科学プロジェクト (地球天候、太陽系の動力学、太陽風、宇宙の生成)

(b) Testbeds、System Softwere (HECC 研究開発センタ)

並列システムソフトウェアツール、アプリケーション開発

(4) DARPA (国防総省高等研究計画局)

(a) System Environments

High Performance C++ (並列プログラミング標準モデル、アプリのポータビリティ)

(b) Scalable Systems and Software

[1] スケーラブルシステム及びソフトウェア (テラフロップクラスシステムのための
先進的技術)
[2] M-Machine (MIT、細粒度並行動作コンピュータ)
[3] National Compiler Infrastructureプロジェクト (共通プラットフォーム開発)
・ Intermediate Format (SUIF)プロジェクト (Stanford大学、Harvard大学、
Rice大学、 California大学Santa Barbara校)
・ Zephyr プロジェクト(Virginia大学、Princeton大学)
[4] 商用の工学用ソフトウェアの並列化(ベンダの投資リスク最小化、米国産業市場への
スケーラブル並列ソフトウェア導入
[5] 並列システムソフトウェアツール(ポータブル、産業標準と合致するソフトウェア)

(c) Embeddable Systems (分類名が1998年度から新設)

Quorum(グローバルな異種分散コンピューティング、OSへの統合)

(5) NSA (国家安全保障局)

Supercomputing Researchプログラム(知的処理の計算機支援を一桁改善する)

(6) NIH (国立衛生研究所)

[1] バイオメディカル研究 (National Center for Research Resources)
[2] Biomolecular computing (蛋白質構造・他の分子・薬品の構造的、機能的変化
の予測)
[3] 分子生物学計算とAChE シミュレータ (アセチルコリンエステラーゼの解析)

(7) EPA (環境保護庁)

科学における可視化 (大気と海洋シミュレーション結果の出力の可視化)

 

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