第3章 米国政府支援SDP(Software Design and Productivity)研究開発の動向
3.3.3 2003 年度における各機関の代表的活動
NSF:
- 実践的なソフトウェア工学研究
- コンポーネントベースのソフトウェアに於ける絶えず生じる変化に対する管理
- ソフトウェアを発展させるプロファイルとパターン
- リスクドリブンからバリュードリブンの開発モデルへと変更するための戦略的ソフトウェア設計
DARPA:
- 組み込み型システムのためのプログラム作成(Program Composition for Embedded Systems:PCES)
PCES は、組み込み型システムのプログラミングのための新しい戦略を開発しており、技術的労力を抑えてより堅牢なコードを作ることを目的としている。この手法にはコアソフトウェアの設計が絡んでおり、並行操作、センサ、時間的制約のあるアクチュエータの同期、安全で高効率のキャッシュ、レジスタ、メモリ管理などの組み込み型システム全体に必要とされる横断的機能を含んでいる。目標は、ダイナミックな構成とテストのための自動化されたツールを用いた再利用可能なソフトウェアスイートである。 - 組み込み型ソフトウェアのモデルベースの統合
- ソフトウェアによる制御、センサ網あるいはシステム網で構築される高度に複雑なシステムでのダイナミックな自己構成と保証
NIH:
- バイオメディカル・コンピューティング・アプリケーションを支援するソフトウェア研究
NSF/NASA:
- 高信頼コンピューティングとコミュニケーションシステムの研究に関する共同研究プログラム
これは、現実世界のハードウェアとソフトウェア人工物に関する研究資金援助を評価するためのNASA の新しいテストベッド施設を使って、信頼性があり、コスト効率の良いソフトウェアをベースにしたシステムを設計し、試験し、実装し、発展させ、保証することをねらいとするプロジュクトである。
NASA:
- 組み込み型あるいはロボットデバイスのための技術とツールを含む自動化ソフトウェア工学手法
- ベイジアン法を用いた仕様、ソフトウェアの実践評価
DOE/NNSA:
- 全ての高度シミュレーションとコンピューティング(Advanced Simulation and Computing:ASCI)ハイエンドプラットフォームのための、共通のソフトウェア開発/実行環境の構築
これは、I/O、ストレージ、視覚化に対するニーズだけではなく、堅牢さと拡張性のためのエンドツーエンドASCIアプリケーションのニーズを支援するものである。
NIST:
- 消費者団体と使い勝手に関するデータを共有するための共通の報告書形式の開発
- 自動化された、知識ベースの手法を用いたソフトウェア品質の決定
- 産業界のパートナーと製造B2B の相互運用性テストベッドを共有する計画
NOAA:
- コンポーネントを基本にした地球物理学環境のモジュラー研究モデルの開発
ODDR&E:
- 組み込み型システムをチェックするソフトウェアモデルに関する大学における基礎研究
- リアルタイムの無停止ネットワークプロトコル