第3章 米国政府支援SDP(Software Design and Productivity)研究開発の動向
3.2.3 SDPワークショップ提案のまとめ
4つのグループからのそれぞれの提案は、別々の方向を向いているのではなく、ほぼ同一方向を向いており、概ね、以下の提案にまとめられる。
●有用な抽象化を含んだモデリング
- モデリングは、対象とする特定領域のモデルを記述できるものとし、その特定領域の専門家が使いこなせる。
- モデリングは、資源のトレードオフ・動的管理、危機・信頼・安全の管理といった、設計の意図を表現できる。
- ある特定の側面からのモデリングを組み合わせ・合成・変換・統合して、様々な側面からのモデリングができ、システムの複雑さを軽減できる。
- モデリングは、科学的、工学的設計に基づいた軽い形式的枠組みを持ち、これからコードの自動生成ができると共に適合性の検証も行える。
●オープンな協調開発環境
- Webをベースとしたオープンで協調して開発できるプラットフォーム。
- この環境には、芸術的ソフトウェアが蒐集され、ソフトウェアの宝庫となる。
- 柔軟性の価値なども定量化され、ソフトウェアの経済的社会的評価ができる。
●既存ソフトウェア資産を生かす仕組み
- システムを徐々に現代化する仕組み
- 新しいものと古いものとを統合する仕組