Langphilia! / consume, 2005年4月16日初出

消費行動

就職してから数年間、クレジットカードを使ったことはありませんでした。 就職先のメインバンクがあさひ銀行(現りそな銀行)だったので、 入社当日に給与振込口座を作ると同時に、 半分強制であさひカード(現りそなカード)に入らされました。 初年度年会費無料で最初に3万円使った分はキャッシュバックという特典が あったと思いますが、それも使いませんでした。 クレジットカードの仕組みを全く知らなかったので、 そんなうさんくさいものは使えないと思っていました。

けれども、投資を始めてからクレジットカードの仕組みを調べて見ると、 手数料(金利)の付かない1回払い、2回払い、ボーナス払いなんかは すごいお得な事に気づきました。普通、代金を後払いする時は、 支払いを待ってもらう期間に応じて金利を払わなければいけません。 消費者が金利を払わなくて良いということは、誰かが代わりに払っているわけです。 実はカード会社やお店が負担しているわけですが、 この負担が無ければお店は商品をもっと値下げできるはずですから、 結局はクレジットカードを使わない消費者も 値下げされない分を負担しているわけです。

金利を払わない後払いは他にも、 会社の給与や経費(1月分とか1週間分とか)、 源泉徴収税の還付(余分に税金を徴収しておいて年度末まで払い戻さない!) などがありますが、普通のサラリーマンに使える手段は クレジットカードくらいですね。 会社の経費とかはクレジットカードを使わないとやってられません。 深夜残業して会社から自宅までタクシーで帰ると私の場合1万円以上かかります。 残業が続くと破産しそうになります。 仙台に出張した時は毎週5万円以上の経費を請求しました。

そんな訳でここ1年くらいでクレジットカードを使うようになりました。 1回払いしかしていないので手数料は全く払っていません。 年会費無料のカードは持っているだけなら無害なので4枚持っています。 銀行のクレジット付きキャッシュカードを申し込んでいたら いつのまにか4枚も持っていましたがほとんど使っていません。 それ以前に銀行口座をたくさん持っている理由は、 投資を始めて銀行ごとに購入できる投資信託の銘柄が違ったり、 証券会社ごとに無料で入出金できる銀行が違ったりして、 それに合わせて増やしたからです。

メインで使っている年会費有料のクレジットカードは、 ソニーファイナンスのANA eLIOカードです。 年会費は初年度無料、次年度以降2100円。 電子マネーEdyとインターネットクレジットeLIOが付いています。

Edyというのはビットワレットという会社が やっている電子マネーで、コンビニならam/pm、サークルK、サンクス、 レンタルビデオのGEO、 レストランではロイヤルホスト、肉の万世などで使えます。 am/pmのレジなどで現金からEdyカードにチャージできるのですが、 これだけでは特に珍しくもなく良くあるプリペイドカードと変わりません。 Edyの良いところはクレジットカードからチャージできることです。 パソリ (PaSoRi) というカード読み書き機をパソコンにつなげます。 カードを申し込むとパソリをもらえるキャンペーンがどこかしらでやっています。 Edyのホームページから Edy Viewerというソフトをダウンロードしてインストールします。 Edyカードの番号とパスワードをサービス登録します。 サービス登録しないとクレジットからチャージできません。 私の場合、金曜日の夜にサービス登録したら 翌日土曜日の夕方に使えるようになりました。 いったんサービス登録できたら、 以下のようにクレジットカードからEdyにチャージできます。
一番上のEdyチャージを選ぶ。サービス登録は下にあります。
パソリの上にEdyカードを置く。
サービス登録したパスワードを入れる。Edy番号は個人情報なので隠してます。
チャージする金額を入れる。
確認画面。
クレジットからチャージされました。

クレジットからEdyにチャージできるため、コンビニで支払うあらゆるものを クレジット扱いで払えることになります。私の場合、食事代、電話料金、 ネット接続料金をクレジット払いできることになりました。他にも家賃、 電気、ガス、水道、郵便料金、雑誌、まんが、本、たばこ、 コンビニ振込できるショッピングなどなどほんとに色々な支払いがカードだけで 済みます。小銭の要らない生活は楽ちん。

JRのSuicaとかICOCAとかがこれに匹敵するようですが、 わざわざ後発で別規格を出しておきながら、 Edyを超える利点が私には見当たりません。 JRの人は「Edyは駅で使えない」とか言ってるようですが、 Suicaは定期券とイオカードが別々で イオカードの方にしか電子マネー機能はないみたいです。

ANA eLIOカードに話を戻すと、eLIOというのはインターネットでクレジットを使って ショッピングするときにクレジット番号を入れなくて良いというものらしいです。 代わりにパソリでカード情報を読むみたいですが、 まだ使った事が無いので詳しくは分かりません。

Edyを200円使うたびにANAマイレージが1マイルたまります。 さらにam/pmのclub apの会員になると、 Edyを100円使うたびにclub apポイントが付きます。 でも公共料金、切手、たばこなんかはapポイントの対象外なので いまいち使えないかもしれません。

ANA eLIOカードのポイントリワードではショッピング1000円ごとに1ポイント もらえます。Edyへのチャージでももらえます。 ポイントリワードの1ポイントはANAマイレージの10マイルに移行できます。 ただし、年間2100円の移行手数料がかかります。 年会費と合わせて1年に4200円ですね。 さらに、ANAマイレージの1万マイルは1万円分のEdyに移行できます。 ちなみに入会時と年度更新時にボーナスとして1000マイルずつもらえます。 ポイントリワードの有効期限は2年間です。 ANAマイレージの有効期限は2年〜3年です。

毎月23000円クレジットからEdyにチャージして使うと2年間で552000円、 ポイントリワードが552ポイントとANAマイレージが2760マイル付きます。 これを8280マイルに移行して2年間でもらった更新ボーナスマイル2000マイルと 足すと10280マイル。Edy1万円に移行できますね。

20000円/月 = 240000円/年 → 240ポイント+1200マイル = 3600マイル/年
21000円/月 = 252000円/年 → 252ポイント+1260マイル = 3780マイル/年
22000円/月 = 264000円/年 → 264ポイント+1320マイル = 3960マイル/年
23000円/月 = 276000円/年 → 276ポイント+1380マイル = 4140マイル/年 → 2年間で1万円もらえる
24000円/月 = 288000円/年 → 288ポイント+1440マイル = 4320マイル/年
25000円/月 = 300000円/年 → 300ポイント+1500マイル = 4500マイル/年

2年間でためたポイントリワードをマイルに移行したら、マイルの有効期限は 移行時点から2〜3年ですから、4年間かけてためることもできますね。 毎月12000円クレジットからEdyにチャージして使うと2年間で288000円、 ポイントリワードが288ポイントとANAマイレージが1440マイル付きます。 これを4320マイルに移行すると有効期限はさらに2年延びます。 4年間で8640マイル貯めれば 2年間有効な更新ボーナスマイル2000マイルを足して10640マイル。 Edy1万円に移行できます。

しかし、1万円もらうのに4年間かけると 経費が1万円を上回って赤字になってしまいます。 1年目と3年目はマイルへの移行が無いので年会費2100円のみ、 2年目と4年目は年会費+マイルへの移行手数料で4200円、 4年間で12600円かかります。2600円の赤字。

2年間で1万円もらえれば、経費は6300円なので3700円の黒字になります。 ついでに3年間だとどうなるか見てみましょう。 6年間に2回1万円をもらうことにすれば、 1、3、5年目は年会費のみ2100円、 2、4、6年目は年会費+マイル移行手数料で4200円。 6年間の経費は18900円。3年分の経費は9450円。 2年分の更新ボーナス2000マイルを足して1万マイルためるには 3年間で8000マイル分の支払いが必要です。 1年間で2666マイル。毎月15000円クレジットからEdyにチャージして使えばオーケー。 3年分で550円の黒字。

10000円/月 = 120000円/年 → 120ポイント+600マイル = 1800マイル/年
11000円/月 = 132000円/年 → 132ポイント+660マイル = 1980マイル/年
12000円/月 = 144000円/年 → 144ポイント+720マイル = 2160マイル/年 → 4年間で1万円もらえる 赤字!
13000円/月 = 156000円/年 → 156ポイント+780マイル = 2340マイル/年
14000円/月 = 168000円/年 → 168ポイント+840マイル = 2520マイル/年
15000円/月 = 180000円/年 → 180ポイント+900マイル = 2700マイル/年 → 3年分で1万円もらえる

Edy支払い200円ごとのマイルは公共料金などには付かないということなので、 クレジット払いだけでマイルを貯めるにはいくらかかるかを見てみましょう。

15000円/月 = 180000円/年 → 180ポイント = 1800マイル/年
16000円/月 = 192000円/年 → 192ポイント = 1920マイル/年
17000円/月 = 204000円/年 → 204ポイント = 2040マイル/年  → 4年間で1万円もらえる 赤字!
18000円/月 = 216000円/年 → 216ポイント = 2160マイル/年
19000円/月 = 228000円/年 → 228ポイント = 2280マイル/年
20000円/月 = 240000円/年 → 240ポイント = 2400マイル/年
21000円/月 = 252000円/年 → 252ポイント = 2520マイル/年
22000円/月 = 264000円/年 → 264ポイント = 2640マイル/年
23000円/月 = 276000円/年 → 276ポイント = 2760マイル/年  → 3年分で1万円もらえる
24000円/月 = 288000円/年 → 288ポイント = 2880マイル/年
25000円/月 = 300000円/年 → 300ポイント = 3000マイル/年

30000円/月 = 360000円/年 → 360ポイント = 3600マイル/年
31000円/月 = 372000円/年 → 372ポイント = 3720マイル/年
32000円/月 = 384000円/年 → 384ポイント = 3840マイル/年
33000円/月 = 396000円/年 → 396ポイント = 3960マイル/年
34000円/月 = 408000円/年 → 408ポイント = 4080マイル/年  → 2年間で1万円もらえる
35000円/月 = 420000円/年 → 420ポイント = 4200マイル/年

まとめると、ポイントが付くEdy支払いを毎月15000円以上、 またはクレジットカードの支払いを毎月23000円以上できる人には ANA eLIOカードはお勧めです。 そしてキャンペーンなどポイントをもらえる機会をうまく利用すること。

それ以下の人は、同じソニーファイナンスで年会費無料の マイ・ソニー・カードもあります。こちらにもEdyとeLIOが付いてます。

ちなみに、ANA eLIOカードの引き落とし口座をスルガ銀行ANA支店にしておくと、 毎月5マイルずつ貯まります。 ANA eLIOカードとスルガ銀行ANA支店で、 ANAマイレージクラブのお客様番号が2つになってしまいますが、 どちらもそのまま使えるので気にする必要はありません。


Copyright 2005, TAKAGI Yusuke