エッセイといえばいえるかも

2001/11 助手になって

いつの間にか助手になってしまいました。うちの学校はポスドク(postdoctoral) とかがほとんどいないので、学生のうちからどんどん雇用してしまうみたいです。 なってみてはじめて分かったんですが、助手って身分上は「教員」だったんですね。 給料がもらえたり、厚生年金に加入させられたりして驚きました。 世の中の大多数のひとたちは「助手」がそんな公的な身分だとは知らないでしょう。 私も知りませんでしたから。 言葉の響きからして、先生方の仕事を手伝うだけのバイトみたいなものかなと思っ てましたよ。英語では「research associate」というらしいのですが、 どうして「助手」なんていう訳語なんでしょう?
その知られざる仕事の内容ですが、

ということになっています。 助手は研究室に所属しているので、研究室周りの様々な雑用なども仕事としてやってきます。 助手とはいっても、一応研究者なわけですから、研究がメインの仕事ということで、 それなりに論文を書いたりしないと怒られたり非難されたりします。 論文提出で徹夜した翌朝に学生を教えに行ったりすることもざらです。 そんなときに当たってしまった学生の皆さん、本当にごめんなさい。 主に私のせいですけど、私のせいだけじゃないに違いありません。 もし研究しないで良いとすると、こんなに楽な仕事は多分ありませんが、 締切がせまるとエリートサラリーマンなみの分刻みっぷりです。 ついこの前まで休みがなくて死ぬかと思いました。生き延びれてヨカッタ! 私のもらってる給料は、どういった業務への対価としてどういった割合で支払われているのか是非知りたいところです。
私の言いたいことがもうそろそろお分かりでしょうか。 つまり、訳語は「助手」でピッタリです。 これ以上のシンプルかつ的を得た訳語はほかに見当たりません。 「助手」をして奴隷階級などというひともいますが、それも頷けます。 昔の人はうまいこといいますね。